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フィリピンの全国的な狂犬病対策強化に向けた協力を開始します

#3 すべての人に健康と福祉を
SDGs

2026.04.23

討議議事録(Records of Discussions:R/D)に署名するJICA馬場所長

R/Dに署名するフィリピン保健省ヘルボサ大臣(中央)

2026年4月23日、国際協力機構(JICA)とフィリピン保健省(DOH)は、「フィリピン全土への迅速な狂犬病診断と迅速な対応の実装プロジェクト」の討議議事録(Records of Discussions)に署名しました。


本プロジェクトは、狂犬病の撲滅に向けたフィリピン政府の取組を支援するもので、特に地域レベルにおける迅速な診断体制および初動対応能力の強化を目的としています。事業期間は5年間で、狂犬病の早期発見、発見時の迅速な対応の実現、そして全国的な予防対策の強化に貢献します。


狂犬病は予防可能な疾患であるにもかかわらず、フィリピンでは依然として人と動物の双方にとって、公衆衛生上の大きな課題となっています。2025年には、全国で1,321件のイヌの狂犬病感染が確認され、426人が狂犬病により死亡しました。動物の管理の不十分さや国民の認識不足、曝露後治療の遅れなどが、特に保健サービスが行き届いていない地域において、狂犬病対策の妨げとなっています。


本プロジェクトは、2023年に完了した、地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)事業である「フィリピンにおける狂犬病排除に向けたワンヘルス・アプローチ予防・治療ネットワークモデル構築プロジェクト」(2018~2023年)の成果を基盤とした第2フェーズに位置づけられます。前フェーズでは、イヌの狂犬病迅速診断キットなどの導入により、現場レベルでの早期検出が可能になったほか、情報共有を迅速化する「狂犬病データ共有システム(RaDSS)」が開発されました。


本プロジェクトでは、これらのツールの活用を全国に拡大し、狂犬病の監視体制および地域レベルでの迅速な対応能力を強化します。また、人と動物の健康を一体的に守るワンヘルス・アプローチの下、保健省や農業省など関係機関の連携強化を図ります。対象となる地域保健局、農業省畜産局、地域動物疾病診断研究所(RADDL)の大半で研修を実施予定であり、保健従事者の対応能力向上を支援します。さらに、検査体制の強化を通じてRaDSSの活用を促進し、プロジェクト終了後も多くの対象州で継続的に運用されることを目指します。


本取り組みは、「狂犬病のないフィリピンを目指すキャンペーン:より安全なコミュニティに向けた統合的行動」など、フィリピン政府の既存の保健施策と連携し、2030年までにイヌ由来の狂犬病による人の死亡をゼロにするという国際目標「Zero by 30」の達成にも貢献します。


また、日本とフィリピンの外交関係樹立70周年という節目に実施されるものであり、両国の長年にわたるパートナーシップを象徴するとともに、フィリピンの保健分野の発展および保健システム強化に対するJICAの継続的なコミットメントを示すものです。

プロジェクトの詳細はこちら からご覧ください。

関連リンク:
フィリピンにおける狂犬病排除に向けたワンヘルス・アプローチ予防・治療ネットワークモデル構築プロジェクト | ODA見える化サイト
JICA and DOH Sign Agreement to Strengthen Nationwide Rabies Response | Where We Work - JICA

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