2050年には世界人口の4分の1を占めると予測されるアフリカは、将来の有望市場として注目されています。一方、気候変動に起因する自然災害の頻発や、世界的なインフレ、金利上昇による債務問題の深刻化等により、経済・社会の脆弱性が高まっています。
1993年、日本政府は、アフリカの開発をテーマとする国際会議であるアフリカ開発会議(Tokyo International Conference on African Development: TICAD)を立ち上げました。国際機関や民間企業、市民社会等が参加する開かれたフォーラムです。2025年8月には、横浜において第9回アフリカ開発会議(TICAD9)が開催されます。
TICADでは、「民間投資の促進」が重要テーマの一つに挙げられていますが、アフリカへの投資は他地域に比して未だ限定的です。アフリカの自立的・持続的成長の後押しと、アフリカ向け民間投資の推進のため、JICAは本債券を「アフリカ・TICADボンド」として発行いたしました。
アフリカ・TICADボンドの特徴
資金使途
新規または実施中の有償資金協力事業のうち、アフリカ地域(エジプト及びマグレブ地域を含む)においてJICAが実施する事業に充当する予定です(但し、石炭火力発電事業への出融資を除きます)。
事業評価・選定プロセス
有償資金協力事業は全て、国際標準に基づく評価項目によって審査され、日本政府・外部専門家を交えた透明性のある評価プロセスを経て実施されています。それら事業のうち、上記「アフリカ・TICADボンド」の資金使途に合致する事業を選定します。
資金管理
発行額と同額が適格事業に充当されるよう、追跡・管理を行います。
レポーティング
他の有償資金協力事業と同様に、資金充当対象となる各事業の事前評価・事後評価を実施し、定量的・定性的な効果指標を含む評価表を作成し公表します。加えて、資金充当完了後に、「アフリカ・TICADボンド」対象事業のインパクトをまとめたインパクトレポートを公表予定です。
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