田中理事長がモンゴルを訪問

−大いなる発展を遂げつつあるモンゴルとのさらなる経済協力関係の促進を確認−

2014年4月18日

アルタンホヤグ首相(右)との面談

田中明彦JICA理事長は、4月14日から17日にかけて、モンゴルを訪問し、アルタンホヤグ首相をはじめとする要人と会談するとともに、モンゴル国立大学での講演、ODA案件の現場視察等を行いました。

1)アルタンホヤグ首相との会談では、昨年9月に日本・モンゴル両首相で合意された「戦略的パートナーシップのための日本・モンゴル中期行動計画」(注1)について、これまでの半年間に工学系高等教育支援事業(注2)実施の合意、ウランバートル市大気汚染対策能力強化プロジェクト フェーズ2(注3)をはじめ多くの協力事業が進んでいることを確認し、今後も積極的に事業を展開していくことを表明しました。

アルタンホヤグ首相からは、日本によるモンゴルへの支援は、広くモンゴル国民に知られているとして、国民を代表して謝意が示されるとともに、今後の継続的な協力への期待が述べられました。

2)また、ボルド外務大臣、ウラーン大蔵大臣、ガントゥムル教育科学大臣、バトバヤル経済開発大臣、バトゥール・ウランバートル市長、モンゴル国立大学および科学技術大学の学長等とも会談し、JICAの協力について意見交換を行いました。

工学系高等教育支援事業で支援予定の科学技術大学を視察

モンゴル国立大学での講演

3)モンゴル国立大学では、モンゴル国内の高等教育関係者に対し、「持続的な経済成長を支える高等教育機関の役割−活力あるモンゴルの実現について−」と題する講演を行い、モンゴルがいわゆる「中所得国の罠(わな)」に陥ることを回避し、持続的な経済成長を達成するために人材育成が重要であること、このため工学系高等教育支援事業等により、モンゴルの高等教育機関の教育・研究の発展に、日本の教育機関と連携して協力していくことを伝えました。

4)さらに、日本の支援で建設中の新ウランバートル国際空港の建設現場や、無償資金協力で建設された初等学校の視察、モンゴル日本人材開発センターやモンゴル科学技術大学での専門家、シニアボランティアの活動視察を通じて、協力事業がモンゴルの経済発展や人々の生活向上に役立っていることを確認しました。また、滞在中、モンゴルで活動する本邦民間企業、日本での研修や留学を経験したOB会の代表、JICA専門家、ボランティアなどとも面談し、日本とモンゴルのさらなる関係強化に資するJICA事業への期待を聞きました。