JAXA野口聡一宇宙飛行士が「森から世界を変えるREDD+プラットフォーム」のサポーターに就任

—気候変動対策REDD+をオールジャパンで推進—

2015年4月14日

オフィシャルサポーターに就任した野口宇宙飛行士(左)と田中理事長

4月13日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の野口聡一宇宙飛行士が、国際協力機構(JICA)が進めている「森から世界を変えるREDD+プラットフォーム」(REDD+プラットフォーム)の「オフィシャルサポーター」に就任しました。

REDD+プラットフォームは、森林由来の温室効果ガスの排出削減・吸収増、森林資源に依存する途上国の持続可能な開発、生物多様性保全等に貢献する気候変動対策「REDD+ 」(注)を、民間企業・団体、研究機関、政府機関などオールジャパンで推進するための取組で、2014年11月にJICAと森林総合研究所の呼びかけによって設立されました。主な活動内容は、REDD+を活用した新たなビジネスモデル開発、REDD+を取り巻く国際動向等の知見の共有、REDD+の知名度向上のための情報発信等です。
野口宇宙飛行士は「オフィシャルサポーター」として、宇宙飛行士ならではの視点から、REDD+プラットフォームの情報発信を行って頂きます。

野口宇宙飛行士(左)と田中理事長

野口宇宙飛行士のオフィシャルサポーター就任にあたり、田中明彦JICA理事長は、REDD+について幅広い層からの理解促進は重要であると述べました。また、実際に国際宇宙ステーション(ISS)から地球の森林を見て感じたこと、宇宙と地上の両方から見た熱帯林の状況などについて、一般の方を含め広く野口さんから伝えて頂きたいと期待を述べました。これに対し、野口宇宙飛行士は、JAXAが得意とする衛星などの先端技術による地球観測の知見を加味しつつ、JICAが行っている世界各地での森林保全分野の取組みに対する理解を深め、国民の皆さんに地球環境保護の大切さを分かりやすく伝えていきたいと抱負を述べました。その上で、JICAとJAXAが連携してREDD+の理解促進を進めていくことを野口宇宙飛行士、田中理事長双方で確認しました。

※JICAは宇宙航空技術の活用を通じた、より質の高い事業を展開することを目指し、2014年4月23日にJAXAと連携協力協定を締結しています。

(注)REDD+とは、開発途上国の森林の減少・劣化を防止して地球全体の温室効果ガス排出量を削減するという考え「REDD:Reducing Emissions from Deforestation and Forest Degradation」に、持続可能な森林管理などによって森林の二酸化炭素吸収・固定機能を高めるという考えを付加(「+」)したもの。現在、気候変動対策の一つとして、途上国の森林保全による排出削減量・吸収固定量に応じて国際的な資金を配分し、森林保全を進めるためのインセンティブにしようという議論が進められている。