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第六回JICA海外移住「論文」および「エッセイ・評論」受賞者インタビュー第3弾

2026.09.04

2026年4月17日(金)、第六回JICA海外移住「論文」および「エッセイ・評論」「論文」部門の授賞式を行いました。授賞式に参加された天野剛至さん(最優秀賞受賞)と彌島眞帆さん(優秀賞受賞)に大野館長(当時)がインタビューをしました。インタビュー内容を全3回に分けてご紹介します。

「研究をしながら発信していくことが使命です」

大野裕枝館長(以下、大野):海外移住資料館としては、多くの方に日系の歴史を知ってもらい、そこから色々なことに思いを馳せてほしいと考えています。かつて、日本から多くの方が移住し、その子孫である日系人が現地で活躍してコミュニティに溶け込んでいったという歴史を、現代の社会に結びつけて考えてもらえるといいな、と思っております。日系社会のこういうところが面白いなど、メッセージをいただけますでしょうか。

天野剛至さん(以下、天野):昨年、試験的な取り組みではありますが、外国につながりのある学生を対象に、自分の経験をもとに小説を書き、物語を創作するワークショップを実施しました。物語には人の想像力もかき立てますし、他者への理解を深める力があると感じています。今後はそうした物語を世に出していきたいなと考えているところですね。

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授賞式後、資料館にて(左から天野さん、大野元館長、彌島さん)

大野:では、研究の論文だけではなく、小説もお書きになる予定があるのでしょうか。

天野:そうなんです。実は、自分自身も作家デビューしたいという思いがあるんです。私の研究グループのひとりにカナダ人の作家がいて、日系カナダ人を題材にした物語を出版しているんです。その影響もあって私も物語を書いてみたいっていうのがありますね。

大野:研究の中で得たものを元に色々な話が作れそうですね

天野:そうですね。特に邦字新聞を読んでいると、「これは本当なのだろうか」と思うような話が結構出てきて、とても面白いんです。そうしたエピソードから想像が広がっていくこともあります。

大野:彌島さんも、歴史研究をしている中から発信することが使命だとおっしゃったのが大変印象的で素晴らしいなと思いました。伝えたかったメッセージを改めて教えていただけますでしょうか。

彌島眞帆さん:継承という言葉を自分の研究テーマにしていることにも由来していますが、「歴史」や「文化」というのは普段あまり馴染みのない方々にその魅力や面白さを理解していただくのはとても難しいことだと私は思います。ただ、私は歴史を学んでいる限り、「歴史」や「文化」の魅力を次世代に発信する使命があるように感じています。ハワイの日系移民史の研究をしていると、縁もゆかりもなかった私をフィールドワーク先で快く受け入れてくださった日系人団体の皆さんや資料館の皆さんの顔が思い浮かびます。そんな人々に出会わせてくれたことにも感謝していますし、このテーマを選んでよかったと心から思います。今後も研究を続け、今より少しでも多くの方に日系移民史の魅力や深み、そして特に歴史文化に馴染みのない方々に届けられるよう努力したいです。

大野:エッセイ部門で入賞された小迫さんの作品が、まさにそうでした。曽祖父がハワイに渡った方ですね。小迫さんのお母様がおじい様のことを知りたいとおっしゃったのをきっかけに、調べ始めたら、色々なことが分かってきたとのことで、調査を継続されています。そのように関心を持つ方が増えたら嬉しいですね。インターネットで関連の情報やシステムに気軽にたどり着ける時代になり、デジタル化された邦字新聞もオンライン上で見られるようになりましたよね。
名残惜しいところではありますが、本日は素敵なお話を本当にありがとうございました。



(おわり)

受賞作品はこちらからご覧いただけます。

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