【研修事業】「CIS諸国、モンゴル向け持続的アグリビジネス経営管理」コースが終了

2024.02.13

8名の研修員に修了証書を授与しました

中央アジア6か国(アゼルバイジャン、アルメニア、ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、タジキスタン)の研修員計8名が、2024年1月17日から2週間にわたり、課題別研修「CIS諸国、モンゴル向け持続的アグリビジネス経営管理」コースの研修に参加しました。

本研修は、民間企業や官公庁でアグリビジネスに携わる研修員が、持続的な食料システム戦略を踏まえたアグリビジネスについて、事業戦略や組織管理の理論面から、十勝地域の農家、民間企業等の様々な取り組みを学び、自国での経営管理に活かすことを目的としています。

講義では、システム思考(発生している問題に対して様々な事象・物事の因果関係を全体像(システム)として捉えて解決を図るアプローチ)、循環経済、ビジネス手法(5S(注1)、カイゼン、3R(注2))などを学び、視察では地元パン製造・販売会社、乳製品会社、有機栽培に取り組んでいる農場などを訪問することを通して、地域の資源を生かし、環境にやさしい持続的な農業、経営のあり方を考えてきました。

研修の最後には、学んだことを自国の状況に応じて所属機関で実践していく活動計画(アクションプラン)を作成し、発表しました。発表では、自社の農地の一部で自然農法を実践する案、原料の生産・販売に加えて環境・健康に配慮した加工業を始める案、再生可能なエネルギーを使用した温室経営を行う案など、持続可能なアグリビジネス案が披露され、活発な議論が交わされました。

注1:整理、整頓、清掃、清潔、しつけの5つの頭文字(S)を取った職場環境改善の概念

注2:Reduce(ごみの発生抑制)、Reuse(再利用)、Recycle(再生利用)の3つの頭文字(R)を取った廃棄物対策・資源再活用にかかる概念

研修員からのコメント

■私が学んだアメリカ型の経営モデルに替わるものがあることを知った。日本の持続可能な経営を見て、そのために何をすべきかを講義で聞き、長期ビジョンが達成できるビジネス構築について考えるきっかけになった。(アゼルバイジャン)

■実践と理論の両面で収穫が多かった。特に自然農耕で成功した十勝の農家の視察は良かった。(アルメニア)

■研修は経済的な成果のための狭い話ではなく、自分のビジネスを通して、自分がやっていることの深さや全体像を考えることを教えてくれるものだった。(カザフスタン)

■国もビジネスもみな、経済発展、所得向上が最重要だと考えているが、環境あっての経済で、環境こそが全ての土台である。日本の自然農耕の発展はとても印象深い。(キルギス)


帯広で学んだことを活かし、自国で活躍される姿を楽しみにしています!

地元のパン製造・販売会社で経営ビジョンを聞く研修員

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自然農法に取り組む農場を視察

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乳製品会社の排水処理場を視察

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アクションプラン発表会

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修了書を手に記念写真

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