【JICA海外協力隊】「人生なんて きっかけひとつ。」ボランティア体験談~佐藤英樹さん(パプアニューギニア)編~

2024.03.04

道東地域にゆかりのあるJICA海外協力隊経験者の皆さんにボランティア体験談をお伺いしました。(全3回)
最終回となる第3弾は、2009年にパプアニューギニアへ派遣後、現在釧路市役所の環境保全課に勤務されている佐藤英樹さんです。

【佐藤英樹さんプロフィール】
出身地 :北海道
派遣先 :パプアニューギニア
職 種 :村落開発
活動内容:村落開発普及員としてマダン州コミュニティ開発局に所属
派遣期間:2009年~2011年

海外への関心が高まり応募を決意

就職氷河期の中、社会人になりましたが、海外に興味があり留学しようと考えていました。そのとき、知人がJICA海外協力隊でウズベキスタンに行っていました。その話を聞いて海外協力隊に興味をもち応募しようと思いました。特に専門がなかったので、村落開発普及員の職種で応募しました。

思い出に残る派遣前の訓練

長野県駒ヶ根での派遣前訓練は、人生で一番楽しかった2ヶ月間でした。
語学で一緒のクラスだった人たちは、今でもつながっていて財産になっています。
訓練の中では、語学のプレゼンが最も辛かったです。理数科教員の人などは、内容がすぐ決まっていましたが、自分の職種は村落開発普及員で、何をプレゼンしたらよいか困りましたが、何とかプレゼンをやり遂げ、訓練を無事に終わることができました。

パプアニューギニアでの活動を通して築いた人々との絆

村人と一緒に竈づくり

村人と一緒に竈づくり

村落開発普及員としてマダン州コミュニティ開発局に配属されました。周辺の村に通い、そこで活動していました。
かまど、蒸し料理、塩などの作り方を教えたり、日本からの古着を配布したりしていました。
村の土地意識が強く、勝手に村に入ることはできませんでした。しかし、村人と仲良くなると、みんなでワイワイ楽しく活動ができました。
活動で困ったのは、材料が揃わないことでした。かまどづくりのときには、藁がないので、ココナツの皮を代用していました。
また、女性グループに蒸し料理作りを教えたら好評でした。現地では、イモや鶏肉、バナナ料理が多いが焼くだけなので、蒸し料理が珍しかったようです。蒸し器がないのでアルミに穴をあけて使っていました。

JICA海外協力隊というと助けに行くというイメージがあり、自分は何をしに来たのだろうと自問自答することもありました。しかし、最後には、村人に「あなたのために豚を調理する」と言われ、人々と仲良くなれたという感じがしました。村では、豚はお金に匹敵する貴重な財産です。

帰国後の変化

フルーツを売る村人たち

フルーツを売る村人たち

自分の中にまた別世界が存在するようになったと感じ、行ってよかったと思います。
当初は、パプアニューギニアのことが理解できず、心理的に壁を感じていましたが、今は隔たりがなくなったようです。世界を身近に感じます。つい最近もハワイのホノルルマラソンに参加しました。
現在は、釧路市役所の環境保全課で勤務しています。釧路地域のラムサール条約登録湿地と姉妹湿地提携を結んでいるオーストラリアの湿地との連絡調整の業務に携わっています。
協力隊で培った英語をスキルとして生かしています。

応募を考えている方へメッセージ

「人生なんてきっかけひとつ」という言葉が胸に刺さりました。
行動した後悔と行動しなかった後悔なら後者の方が悔やみます。やりたいことはやりましょう。
応募するだけならばノーリスクです。受けて合わなければそのときにまた考えられます。

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