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【研修事業】(課題別研修)自然環境行政官向けのエコツーリズムコースが終了

2024.07.11

2024年5月20日から6月20日まで、8か国(アルバニア、インド、ガボン、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国、フィジー、ベトナム、東ティモール)から自然環境行政官である8名の研修員が来日し、日本のエコツーリズムの取り組みについて学びました。

エコツーリズムは、自然環境や歴史文化などの地域固有の魅力を観光客に体感してもらい、保全と利用のバランスを図りながら持続可能な観光を目指す取組です。講義では、エコツーリズム施策、エコツーリズム推進法、国立公園の管理や運営方法、主に道東地域の事例を学びました。十勝管内では、十勝千年の森、東ヌプカウシヌプリ、鹿追自然ランド、然別湖、中札内美術村、釧路管内では、釧路湿原、別寒辺牛湿原、塘路湖、ケンボッキ島にて自然環境体験型プログラムに実際に参加して理解を深めました。

十勝千年の森でセグウェイ体験

鹿追自然ランドでエアトリップ体験

東ヌプカウシヌプリでの登山の様子

塘路湖でカヌー体験

温根内ビジターセンターでの視察の様子

今年度は新たに富士山の視察を行い、世界遺産である富士山の自然環境の保全・普及と5合目、御中堂自然遊歩道における地域住民の取り組み事例についても学びました。研修員は各プログラムを通じて、地域の方々とともに企画・運営する仕組みについて学び、自国での活用方法を考えました。

富士山での視察の様子


研修の最後には、研修で学んだことを踏まえ課題解決に向けた提案を発表しました。
研修員からは、
「母国では、国立公園内でのエコツーリズム活動が不足している。温根内ビジターセンターでの取り組み事例を参考に、地域住民を巻き込みながら、ガイドツアーの提供や環境教育へのアプローチなど新たな活動を増やしたい。」(アルバニア)
「母国では、環境教育活動を国立公園内で行いたい。然別湖やケンボッキ島でのアクティビティを参考に、国立公園内でエコツーリズムを通じて環境保全について学び、自然を満喫してもらいたい。」(ガボン)
「母国では、保全地域周辺での密猟が課題。どさんこ牧場で見た乗馬プログラムは、地域住民の協力を得ながら、利益を得る手法として、母国でも導入可能と考える。また、エコツーリズムを実施することで、野生のゴリラと共存ができる。環境教育活動を組み合わせて、追加収入を地元の狩猟コミュニティに還元し、密猟を防いでいきたい。」(コンゴ共和国)
と発表がありました。

また、講義や視察にご協力いただいた関係者の皆さんへの感謝の声も多く寄せられました。

今回の研修での学びが、各国のエコツーリズムの取り組みに活かされることを願っています!

アクションプラン発表会の様子

閉講式の様子

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