【JICA海外協力隊】芽室町グローカルプログラム活動中間報告
2025.08.11
2025年7月16日、JICAグローカルプログラムの実習生の上野美南海さん、川村健太さん、今田海斗さん、田上知歩さんの4人が芽室町で中間報告会を行い、これまで、そしてこれからの活動を発表しました。
「JICA海外協力隊グローカルプログラム(派遣前型)」とは、JICA海外協力隊の合格者のうち希望者が、海外協力隊員として必要な知見や技術の習得を目的として、地方の自治体や団体、民間企業等での地域活動を実践するものです。グローカルプログラムの実習生達は、6月16日から8月29日までの約2カ月半、芽室町でそれぞれが課題を見つけ、地域の方々と活動を実施します。
中間報告会には、20名を超える方々に参加いただき、実習生4人が各々の活動方針を発表しました。それぞれの発表後には町民の方からの質問があり、活動に対する応援コメントをいただきました。以下4人の今後の活動方針です。
出身地:沖縄県
派遣先:ヨルダン
職 種:環境教育
活 動:「日常のなかでの学びや気づきが広がる場づくり」を軸に、イベント運営や地域の現場で活動中。「何かを伝えるには、まず関係性づくりが大切」という想いから、地域おこし協力隊の甲斐さんと“ジモト大学”という取り組みで協働を始める。また、地元農家さんと連携したポップコーンイベントや、廃材を使って看板を作るワークショップなどを実施。日常に寄り添うやわらかな伝え方を模索しながら、“伝える”よりも“ともに体験する”ことに注力し、参加者と一緒に自分の生活を取り巻く“環境”について考えてもらえる空間づくりを心がける。
ポップコーン作り
廃材を使用した看板作り
出身地:愛知県
派遣先:ホンジュラス
職 種:コミュニティ開発
活 動 :めむろ彫刻をめぐる会の方たちのイベントへの参加をきっかけに芽室町民の「想い」が見える寄せ書きマップを自主企画として製作中。「あなたにとって大切な芽室を教えてください」というテーマで子供から外国の方まで書いてもらっている。時間や労力に制限があっても一致団結し、力を合わせ、前に進んでいくというところが、芽室町を根っこで支える原動力ではないかと考えている。また現在は芽室町の民謡会に参加し、『十勝小唄』を練習中。その歌詞が書かれた石碑のある十勝峠の展望台で、広大な十勝平野の景色と風を感じながら、唄っている。
芽室町の「めむろ彫刻をめぐる会」の皆さまと
「ちいさな森のマルシェ」参加時、グローカルプログラム実習生のみんなと
出身地:東京都
派遣先:ザンビア
職 種:観光
活 動:芽室町で主産業ではない観光の必要性を考えながら、ゲストハウス芽多宿鱈の運営改善やまちの駅でのお手伝いなどに取り組んでいる。千葉の旅館での経験を活かし、落花生殻を燻製チップとして使ったイベントを企画開催。多様な背景の参加者と共に考えた。軸付きポップコーンの芯を砕いた粉末、メムロピーナッツの殻を砕いた粉末、殻そのままの3つをブレンドしたチップが食材を引き立て好評だった。今後も配合や火加減を研究して、いつか芽室独自の燻製を作りたい。
まちの駅での勤務の様子
燻製イベントの様子
出身地:熊本県
派遣先:カンボジア
職 種:柔道
活 動 : 7歳から継続している柔道を軸に健康学やトレーニングについて学習を活かし、高齢者への運動指導と柔道クラブへの指導で活動中。参加したスポーツ活動、サークルは既に20を越える。柔道クラブでは選手たちの課題や監督の指導方針を踏まえつつ、柔道を好きになってもらうように、高齢者が集まるサークルでは、鹿屋体育大学の教授が考案した運動を指導中。また運動機会の少ない高齢者を対象とした運動指導を行う予定。選手だけでなく指導者や介護者へもこれまでの知見を提供し、自身抜きでも指導を続けられる継続基盤を作っている。
芽室中学校柔道部、芽室柔道少年団への指導の様子
高齢者への運動指導の様子
グローカル実習生の4名は、8月20日(水)に活動の最終報告会を行います。
イベント詳細はこちらをご覧ください。
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