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ラミチャネ・カマル招聘研究員の著作が2016年度の国際開発学会奨励賞を受賞

2016年12月22日

ラミチャネ・カマル招聘研究員(右)
ラミチャネ・カマル招聘研究員(右)

JICA研究所のラミチャネ・カマル招聘研究員(筑波大学准教授)の著書『Disability, Education and Employment in Developing Countries: From Charity to Investment(途上国における障害と教育、雇用:チャリティーから投資へ)』(ケンブリッジ大学出版局刊)が、2016年度の国際開発学会奨励賞を受賞しました。授賞式は2016年11月26~27日に広島大学で開催された同学会の第27回全国大会において行われました。

本書は、開発途上国における障害と教育、雇用の関係を体系的に分析し、教育や経済、公共政策、開発と障害に関する研究を相互に結びつけ、多くの学問領域にわたり、類例のない分析結果を提示しています。ラミチャネ招聘研究員は本書で、慈善から投資アプローチへのパラダイムシフトが直ちに必要であると提唱しています。

インクルーシブ教育の普及に向けた研修
インクルーシブ教育の普及に向けた研修
(写真:久野真一/JICA)

受賞について、ラミチャネ招聘研究員は「障害者の社会的インクルージョンと経済的エンパワーメントを実現するためには、障害者の問題を社会の重要な課題として位置づけることと、投資アプローチによってインクルーシブな開発に組み込むことが重要と考えてきました。そのためには、人的資源、なかでも教育が重要と考えて、実際のデータに基づいて証明することに取り組んできました。受賞は、私のこうした取り組みが認められたものと受け止めています」とコメントしています。

ラミチャネ招聘研究員はさらに、すべての人々を対象とする質の高い教育の重要性を強調し、二国間や多国間の援助機関や学術関係者をはじめとする多くの関係者たちとの連携を今後も継続していきたいとしています。

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