JICA緒方研究所

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国際アセスメント学会2017年大会で研究成果を発表-上條研究員

2017年4月12日

発表する上條研究員
発表する上條研究員

JICA研究所の上條哲也研究員が2017年4月4日から7日までカナダのモントリオールで開催された国際アセスメント学会2017年大会に参加し、途上国における環境アセスメントについての研究成果を発表しました。

37回目の大会となった2017年大会では、140のセッションが開催され、援助関係者を含む環境アセスメントの研究者や実務者が世界中から集まりました。参加登録者数は1,000人を超えました。

上條研究員は、「開発援助における環境アセスメントの有効性」セッションに参加し、「途上国における環境アセスメントシステムをどのように向上させるのか」のテーマで発表しました。発表は、途上国の環境アセスメントに関する82文献を分析対象とし、課題と解決策を定量テキスト分析した結果を考察した内容です。そのなかで上條研究員は、途上国においても、環境アセスメントの制度構築は終わり、環境アセスメント報告書の質の向上を行う段階に至ったことを指摘したうえで、個々に色々な課題に対処するよりも報告書の質の向上に焦点を当てることが適当であると説明しました。

質疑応答では、それではどのようにしたら報告書の質が向上するのかとの質問があり、上條研究員が代替案分析と住民参加を組み合わせることが重要であると回答したところ賛同を得られました。

上條研究員はまた、環境アセスメントにおける生物多様性、住民参加、援助機関のセーフガードといったセッションに参加し、情報収集と意見交換を行いました。

大会には、JICA地球環境部と審査部も参加し、それぞれ研究成果を発表しました。

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