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佐藤仁客員研究員の著作が第21回国際開発研究 大来賞を受賞

2017年12月25日

JICA研究所の佐藤仁客員研究員(東京大学教授)による書籍『野蛮から生存の開発論 越境する援助のデザイン』(ミネルヴァ書房)が、第21回国際開発研究 大来賞(おおきたしょう)を受賞しました。

一般財団法人国際開発機構(FASID)が主催する大来賞は、国際開発センター理事長や海外経済協力基金総裁などを歴任した元外務大臣の大来佐武郎(おおきた さぶろう)氏を記念し、国際開発のさまざまな課題に対して優れた指針を示す研究図書を顕彰するものです。

佐藤客員研究員は、JICA研究所の研究プロジェクト「日本の開発協力の歴史」などに取り組みながら、本書を執筆しました。

「開発」とは、野蛮を文明へと移行させる手段なのか。本書の中で、著者は開発の技術を俯瞰し、歴史の転換点を思想史的に見つめ、日本から開発を世界へと発信する意味を模索しています。第Ⅰ部「開発・援助の知的技術」では、開発問題の根底にある人々の暮らしの捉え方と調査のデザインを検討し、第Ⅱ部「開発・援助の想定外」では、開発を仕掛ける側の意図や想定を裏切って開発が進んでいく様子をスマトラ沖地震に伴う大津波などの事例をあげながら考え、第Ⅲ部「開発・援助と日本の生い立ち」では、戦後に日本が援助される国から援助する国へと変貌した軌跡を振り返ります。

著者は、開発の現場は普通の人々の想いが渦巻く人間ドラマに満ちあふれ、世界の広さと自分の可能性を体感できる知的興奮に満ちたフィールドでもあるとし、開発分野の研究を盛り立てていくための見通しも述べています。今後のさらなる研究が期待されます。

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