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萱島シニア・リサーチ・アドバイザーらが北米比較・国際教育学会2022で英文書籍『Japan’s International Cooperation in Education : History and Prospects』について発表

2022年5月19日

Book launchセッションで書籍『Japan’s International Cooperation in Education : History and Prospects』を紹介

2022年4月18~22日の5日間、世界的に知名度の高い教育分野の国際学会である「北米比較・国際教育学会(Comparative and International Education Society:CIES)」第66回年次大会がハイブリッド形式で開催されました。4月21日のでBook launchセッションは、JICA緒方貞子平和開発研究所(JICA緒方研究所)の研究プロジェクト「日本の国際協力:歴史と現状」に参加する研究者が、研究成果である英文書籍『Japan’s International Cooperation in Education : History and Prospects』(2022年4月発刊)について発表しました。

この1時間半のセッションでは、教育開発分野の著名な研究者であるエジンバラ大学のケネス・キング名誉教授をコメンテーターに迎え、同書の編者であるJICA緒方研究所の萱島信子シニア・リサーチ・アドバイザー、黒田一雄客員研究員(早稲田大学教授)、東京大学の北村友人教授がそれぞれの視点で書籍の紹介を行いました。

JICA緒方研究所の萱島信子シニア・リサーチ・アドバイザーが書籍の概要を説明

まず萱島シニア・リサーチ・アドバイザーが約70年間の日本の教育協力について歴史的・分析的にまとめた書籍であることなど概要を説明しました。続いて書籍の内容について、黒田客員研究員が「日本の国際教育協力の政策の歴史」をテーマに文部科学省や外務省など日本の省庁が実施してきた政策を、万人のための教育、ミレニアム開発目標(Millennium Development Goals: MDGs)、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)など国際的な援助潮流とともに紹介し、萱島シニア・リサーチ・アドバイザーが「日本の国際教育協力の事業の変遷」をテーマに基礎教育、技術教育・職業訓練、高等教育の協力事業の変遷をODA予算のデータも交えて発表しました。そして、北村教授が「国際機関との連携、日本の教育協力の国際比較から見た特徴」をテーマとして教育協力における理想と現実のギャップ、今後の国際機関や日本の役割などについて発表しました。

それを受けてキング名誉教授からは、日本の教育協力の特徴として授業研究や科学数学教育、学校建設などが幅広く紹介され、日本の教育協力の歴史と今後の展望をまとめた本書は意義深いものであるとのコメントがなされました。また、中国、インドにおける今後の教育協力および日本の協力との相互作用や、アフリカ、アジア諸国における教育協力案件のカウンターパートとのパートナーシップなどについて、キング名誉教授が議論を促しました。

質疑応答では、参加者から、今後の教育協力の協調への努力、教育協力が日本の教育へ還元した良い点、COVID-19が教育協力に与えた影響、日本における移民がもたらす多文化や多様性、幼児教育への協力について質問が挙がり、幅広い議論がなされました。また、本書の著者の一人であるJICA緒方研究所の杉村美紀客員研究員(上智大学教授)からは留学生や奨学金についての補足的な説明も行われました。

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