JICA緒方研究所

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SABERプログラムの共同研究発足へ向け世銀と協議

2011年11月15日

JICA研究所の結城貴子研究員が率いる研究チームは、現在、世界銀行とJICAによる教育に関する共同研究プロジェクト発足の準備を進めています。「SABER—学習達成度と衡平性(エクイティ)のための教育システム分析ツールの研究開発」と題する本プロジェクトは、世界の子供たちの学習達成度向上のために世銀が取り組む、各国の教育政策と学習達成度との関係を検証するデータや情報を提供するSABER(Systems Assessment and Benchmarking for Education Results)と呼ばれるプログラムに着目しています。

 

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    ニジェールの子供たち——ニジェールは国際社会の支援のもと、2003年より教育改
    革を推し進めている(撮影:飯塚明夫/JICA)

共同パイロット調査の実施及び研究の議論を深めるため、結城研究員とJICA人間開発部の澁谷和朗職員は10月9日から16日にかけて米国ワシントンを訪れ、世銀関係者やJICA米国事務所スタッフらと協議しました。

 

共同プロジェクトでは、さまざまな学校運営システム(地方自治体よりも学校そのものに学校運営のより大きな権限が与えられる管理体制など)や付随する各種政策を調査するためにSABERの基盤ツールを活用し、そのプロセスでSABERツールの改善点をも探る予定です。現在、JICAの研究チームは提案内容の準備をしています。

 

今回の会談では、研究方針や対象国に関する話し合いが持たれ、さらに世銀スタッフとの意見交換が行われました。協議の結果、“学校の権限とアカウンタビリティ(説明責任)”というSABERのドメイン(分析対象領域)について、双方が協力しながら調査をすることなどが確認されました。研究チームは、分析課題で複数領域にまたがっているものもあることから、上記ドメインだけでなく“教員政策”や“学習評価”などを含めた関連性の高い他の領域の担当者とも協議をおこないました。

 

またJICAチームは、現在のSABERドメインでは言及されていない教育政策・実践にかかる課題があるためこれについても調査する旨を伝え、これに対し世銀側は、政策と現場のギャップを捉えることが必要であるとして、JICAの提案を歓迎すると述べました。

 

一方、研究対象国としては、両機関がともに地域データを保有しており補完し合うことが可能な西アフリカの4カ国、ブルキナ・ファソ、セネガル、マリ、ニジェールが実施妥当性の高い候補国ということになりました。世銀・JICA間でさらなる協議を重ねつつ、共同研究チームは今後、東アジア、東アフリカ、中東/北アフリカ、南アジアの国々から事例研究の対象国を選定していく予定です。

 

JICA研究チームは継続して研究課題に関する協議を世銀担当者と続けていきます。また両機関の担当者は今年12月にブルキナ・ファソとセネガルを訪問し、パイロット調査の準備をする予定です。

 

日時2011年10月 9日(日) ~ 2011年10月16日(日)
場所米国、ワシントン



開催情報

開催日時2011年10月 9日(日)~2011年10月16日(日)
開催場所米国、ワシントン

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