『Human Security and Cross-Border Cooperation in East Asia』

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Human Security and Cross-Border Cooperation in East Asia

東アジア地域は、自然災害、感染症、紛争など、人間の安全保障を脅かすさまざまな危機に直面しています。これらの危機は、グローバル化が進んだ世界では相互に関連し合い、国境を超えて影響を及ぼします。

一方、人間の安全保障を実現するにあたっては、時に、国家主権に関連する諸問題が立ちはだかります。どうしたら、それらの問題を乗り越え、人道危機に適切に対応するとともに、人間の安全保障を実現できるのでしょうか。

本書は、ASEAN+3(ASEAN諸国および日本、中国、韓国)での人間の安全保障を脅かす10のケーススタディーを取り上げ、この問いに答えることを目的にしています。

人間の安全保障の“実践”についての認識は、いまだに国家主導であり、国家からの断片的な保護を基本としている、というのが、東アジアのみならず世界中でも一般的です。この認識に基づき、全てのケーススタディーでは以下の3つの問いについて議論しています。

(1) 人間の安全保障が脅かされる緊急事態において、国家主権にどう対処すべきか
(2) 断片的な援助ではなく、包括的な援助をするにはどうすべきか
(3) トップダウンによる国家からの「保護」だけでなく、ボトムアップとしての人々の「能力強化(エンパワーメント)」を促進するには何が必要か

本書は、JICA研究所の研究プロジェクト「東アジアにおける人間の安全保障の実践」第2フェーズの研究成果をまとめたものです。

編者
カロリーナ・ヘルナンデス、 ウンミ・キム、 峯 陽一、 レン・シャオ
発行年月
2018年9月
出版社
Palgrave Macmillan
言語
英語
ページ
300ページ
関連地域
  • #アジア
開発課題
  • #人間の安全保障
研究領域
平和構築と人道支援
ISBN
978-3-319-95239-0(ハードカバー)
978-3-319-95240-6(eブック)
研究プロジェクト