実施中プロジェクト

レジリエンスと平和構築、暴力的過激主義に関する研究:複雑なシステムにおける持続的平和への視座

この研究プロジェクトでは、伝統的な武力紛争と暴力的過激主義の両方の影響下において、平和を持続するための国際協力の在り方を検討します。このような脆弱な状況においては、複雑性と不確実性が増す中で、効果的な対応策や予防措置を設計し、実施、評価、調整することが重要な課題となります。この複雑性は、様々な要素に起因しています。例えば、非国家武装集団(NSAG)の行動や組織化、国家構造の脆弱性や破綻、不平等の拡大、気候変動や自然災害、COVID-19パンデミックのような感染症の蔓延などです。このような複雑性に対処するための包括的なアプローチは、これまであまり検討されてきませんでした。

このような背景から、本研究では、レジリエンス、平和構築、暴力的過激主義の防止(PVE)の関連性を探り、平和、安全保障、ガバナンス、開発、人道支援などの領域を超えて、平和を持続する包括的なアプローチをもたらすための、共通の枠組みを提供することを目的としています。

本研究プロジェクトは以下の2つの目的を掲げています。
1)地方およびグローバルな規模の複雑なシステムにおける平和構築とPVE政策の連携を強化するために、地方社会におけるレジリエンスの概念と理論を発展させる。
2) 武力紛争や暴力的過激主義の影響を受けている地域において、平和構築とレジリエンスのアプローチは、多国間あるいは二国間組織、またその他の関連する主体がより効果的に平和を持続させるための共通の枠組みとして、どのように役立つかを検討する。

これらの目的を達成するために、研究者は8つのテーマに関する分野を調査し、紛争影響下における暴力的過激主義の台頭と、レジリエンス、平和構築、PVEアプローチを組み合わせた対応の有効性に関する体系的なエビデンスを蓄積し検討します。

研究領域
平和構築と人道支援
研究期間
2021年07月01日 から 2025年03月31日
主査
武藤 亜子ルイ サライヴァ
JICA緒方研究所所属の研究者
竹内 海人、 大山 伸明、 大星 翔太槌谷 恒孝
関連地域
  • #アジア
  • #アフリカ
  • #中東
開発課題
  • #平和構築

研究成果(出版物)

研究結果