国際シンポジウム 「グローバル・サウス」がもたらす新たなダイナミクスを探る -開発途上国は中国にどう向き合っているのか?-

掲載日:2024.02.15

イベント |

イベント内容

新たな超大国としての地位確立を模索する中国は、政治、経済、文化など様々なチャンネルを通じて、インド太平洋地域の途上国との関係を強めてきました。「一帯一路」構想のもとで中国が推進するインフラ開発事業は、欧米諸国や日本などが実施する開発協力事業のアプローチとは異なることも多く、環境や人権問題への配慮の欠如や支援受入国の過重な債務負担等の点で批判を呼んでいます。また、事業を受け入れる側の国々は、その多くが小国であり、中国との交渉において主体性を持って行動することが困難であるとも説明されてきました。

JICA緒方貞子平和開発研究所は、このような大国中心的な説明に疑問を持ち、小国側の視座に立って中国との二国間関係を描き直す研究を立ち上げ、実施してきました。本シンポジウムでは、フィリピン、ラオス、バングラデシュ、セルビアを事例に、これらの国々が中国との関係構築においてどのように主体性を発揮し、自国の政治的・経済的利益の確保につなげているのか、各国の研究者らと行った研究成果を発表します。

「グローバル・サウス」の存在が高まりつつある中、これまでの大国主導による国際秩序の在り方は今度どのように変容していくのでしょうか。本研究から見えてきた新たなダイナミクスについて、ご参加の皆様と一緒に議論を深めていきます。

皆様のご参加をお待ちしております。

プログラム

14:00-14:05 開会あいさつ

14:05-14:15 研究プロジェクト「インド太平洋の平和と開発の新ダイナミクス-途上国の中国への対処-」の紹介
       
ー高原明生 JICA緒方平和開発研究所 シニア・リサーチ・アドバイザー/東京大学 教授

14:15-15:10 事例報告

ーアルビン・カンバ助教 デンバー大学ジョゼフ・コーベル国際研究大学院(事例:フィリピン)
ーチェン・チュイー・クイック教授 マレーシア国民大学マレーシア国際問題研究所(事例:ラオス)
ーライルファー・ヤスミン教授 ダッカ大学国際関係学部(事例:バングラデシュ)
ーデュルガナ・ミトロビッチ教授 ベオグラード大学政治科学部(事例:セルビア)

15:10-15:55 全体ディスカッションおよび質疑応答
ーディスカッサント:志賀 裕朗 JICA緒方平和開発研究所 客員研究員/横浜国立大学 教授

ーモデレーター:北野 尚宏 JICA緒方平和開発研究所 客員研究員/早稲田大学 教授

16:00 閉会

問い合わせ

JICA緒方貞子平和開発研究所(担当:今井)
メール:dritrp@jica.go.jp

申し込み方法

以下のリンクより3月4日(月)正午までに参加事前登録をお願い致します。

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