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JICA緒方研究所ナレッジフォーラム いま国際協力に何が求められているのか-人々の命、暮らし、尊厳が守られる世界に向けて-

掲載日:2025.07.04

セミナー |

セミナー概要

2025年は、戦後80年、そして国連創立80周年という節目の年です。今年3月の「東京会議2025」において、アントニオ・グテーレス国連事務総長は、この節目の機会を捉えて、対話を通じた平和、人権と国際法の尊重、社会的進歩と持続可能な開発の促進という世界大戦の教訓から生まれた原則を再確認することの重要性を力強く訴えました。

しかし、今日の世界は、武力紛争、気候変動、デジタル技術がもたらすリスク、貿易戦争といった課題に直面し、これらの原則が土台を揺るがすような挑戦を受けています。持続可能な開発目標(SDGs)達成の遅れも深刻です。達成に向けて進捗しているターゲットはわずか17%であり、半数近くがわずかに進捗、3分の1超は停滞または後退していることが示されました(国連2024年SDGs報告書)。

そのような状況にありながら、先進国が自国の国益や安全保障をより重視し、開発援助資金を減らす一方で防衛費を強化する、自国の経済的利益を直接的に引き出す支援にシフトする等の動きもあります。こうした動きに対し、気候変動をはじめとする地球規模課題に取り組みながら、途上国各国が抱える開発ニーズに十分なリソースを確保できるか、懸念する声もあります。

その一方で、「グローバルサウス」と称される新興国・途上国はその存在感を高めています。かつての途上国が新興国として台頭し、政治・経済両面で力を増す中、「グローバルサウス」内でのパートナーシップに向けた動きも進み、もはや先進国から途上国への支援という従来の構図だけで国際協力を捉えることはできません。

このような状況の下で、分断と対立を乗り越え、世界が抱える様々な課題に対応し、人びとの命・暮らし・尊厳を守るために、今後の国際協力には何が求められるのでしょうか。再確認すべき原則・価値やアプローチ、あるいは変革すべきはどのような点なのでしょうか。

本フォーラムでは、中満泉国際連合事務次長・軍縮担当上級代表より、「人々の命、暮らし、尊厳が守られる世界に向けた国際協力」と題してご講演いただきます。続くディスカッションでは、永井陽右アクセプトインターナショナル 代表、宮崎桂JICA副理事長を迎え、人間の安全保障を実現するための国際協力の在り方について議論を深めます。

プログラム

10:00-10:30【30分】
基調講演:人々の命、暮らし、尊厳が守られる世界に向けた国際協力 
・中満 泉 国際連合事務次長・軍縮担当上級代表

10:30-11:10【40分】
ディスカッション・質疑応答
ディスカッサント:
・中満 泉 国際連合事務次長・軍縮担当上級代表
永井 陽右 アクセプトインターナショナル代表
宮崎 桂 JICA副理事長
モデレーター:
亀井 温子 JICA緒方貞子平和開発研究所 副所長11:10-11:15【5分】

閉会あいさつ
峯 陽一 JICA緒方貞子平和開発研究所 研究所長

参加申し込み

以下のリンクからお申し込みください。
※お申込みは2025年8月1日12:00(正午)で締め切らせていただきます。

お問い合わせ

JICA緒方貞子平和開発研究所(担当:竹内・梶野)
メール:dritrp@jica.go.jp