【終了】プロジェクト・ヒストリー『マダム、これが俺たちのメトロだ!ーインドで地下鉄整備に挑む女性土木技術者の奮闘記ー』出版記念セミナー

掲載日:2018.07.25

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イベント内容

JICA研究所では、これまでに行ってきたJICAの事業を振り返り、その軌跡と成果を分析してまとめた書籍「プロジェクト・ヒストリー」シリーズを刊行しています。本シリーズの第20弾として、『マダム、これが俺たちのメトロだ! インドで地下鉄整備に挑む女性土木技術者の奮闘記』を刊行しました。

急速な経済成長に伴い、インフラ整備が進むインド。しかし、広大な国土を結ぶ中・長距離の鉄道網は早くから整備されていたものの、人々が通勤などで都市部と郊外を移動するための短距離の鉄道路線網は未整備でした。近年、大都市では自家用車の急増による交通渋滞や、それによるバスなどの公共交通機関の遅延、排気ガスによる大気汚染といったさまざまな問題が浮き彫りに。その打開策として持ちあがったのが地下鉄(メトロ)の建設です。鉄道技術の知見を持つ日本が協力し、1997年に始まった首都デリーでのメトロ建設事業であるデリーメトロの成功が、その後、バンガロールやコルカタといったインド各都市でのメトロ整備へとつながっていきます。

本書は、そのようなメトロ建設事業の現場で奮闘する著者である阿部玲子氏の活動の様子と、日本でさえ男性社会といえるこの土木業界を志すに至った経緯を描いたものです。「女性だから」という理由で味わった理不尽な経験を乗り越え、着実にインドの人々の信頼を勝ち取っていった奮闘の日々が、たくさんのエピソードと共につづられています。

本セミナーでは、本書の著者である阿部玲子氏(オリエンタルコンサルタンツ インディア)のほか、現場で阿部氏の活躍を見守った坂本威午(当時JICAインド事務所長)、阿部氏の恩師であり長年サポートをしてこられた芥川真一氏(神戸大学教授)をお招きし、途上国のインフラ現場における安全管理についてお話を伺います。

阿部 玲子氏
【略歴】
1963年山口県生まれ、山口大学工学部卒業。1989年に神戸大学大学院工学研究科修士課程を修了し、鴻池組に入社。1995年からノルウェー工科大学(現・ノルウェー科学技術大学)大学院に留学。その後、台湾高速鉄道(台湾新幹線)トンネル工事を担当。2004年にパシフィックコンサルタンツインターナショナル(後にオリエンタルコンサルタンツグローバルに業務移譲)へ移る。2007年からインドの首都ニューデリーなどの地下鉄建設工事に従事。2014年、山口大学大学院で博士号を取得。現在、オリエンタルコンサルタンツグローバル軌道交通事業部プロジェクト部長兼インド現地法人取締役社長。

坂本 威午
【略歴】
JICA中東・欧州部審議役。1989年、海外経済協力基金(当時)に就職。中国、韓国、モンゴル向けの円借款業務担当の他、北京事務所、総務部、広報室、外務省(在イラク日本大使館)出向、イラク事務所長などを経て、2015年6月から2018年6月までインド事務所長。福岡県出身。

芥川 真一氏
【略歴】
神戸大学大学院工学研究科 市民工学専攻。専門は、岩盤工学、トンネル工学、地下空間工学。

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