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イエメンにおける女子教育とジェンダー平等を調査

2011.02.16

最近、反政府デモなどの政情不安に係る報道で注目されるイエメン。しかし中東地域の最貧国の一つである同国の教育事情についてはほとんど語られていません。初等教育調査(UNESCO/GMR 2009)によれば同国のジェンダー格差は世界で最悪、成人男性の識字率は76パーセント、女性は39パーセントとなっています。イエメン政府からの要請を受け、JICAでは2005年から女子教育の推進を支援しています。JICA研究所の。「イスラム紛争影響国における人的資本形成とジェンダー平等」研究プロジェクトは、そのJICA事業と連動するもので、ジェンダー平等に関する女子教育の効果について調査することを目的としています。(ニュースレターNo.15、 JICA-RIフォーカスを参照。)

本プロジェクトの代表を務める結城貴子研究員と同チームは、現地の研究員のトレーニングおよび学校調査・村調査内容の事前テストをするため、1月20日から28日まで首都サヌアを訪れました。その間、同研究員はイエメン教育省教育研究開発センター(ERDC)の中核的研究員30人以上を対象にワークショップを実施。さらに同チームでは、郊外地域の村民を対象に調査票の質問について予備テストするとともに、今回のような村落調査が初めてとなるERDC職員を対象に実地研修を行いました。

Interview in Yemen.JPG

イエメン関係者との協議成果を踏まえて結城研究員は現在、質問票を現地のイスラム文化に合わせるべく、その微調整に取り組んでいます。「このプロジェクトはイエメンと日本との共同研究となるもの。現地住民の文化的・社会的心情を十分に考慮することが重要」だと語ります。この調査は2月下旬から本格的に開始するもので、同チームでは2州80校を対象として実施する予定です。

関連研究領域:援助戦略

関連研究プロジェクト:イスラム紛争影響国における人的資本形成とジェンダー平等:イエメンにおける基礎教育の事例研究

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