国際アセスメント学会2018年大会で研究成果を発表—上條研究員

2018.05.30

2018年5月16~19日まで南アフリカのダーバンで開催された国際アセスメント学会2018年大会にJICA研究所の上條哲也研究員が参加し、研究成果を発表しました。38回目の開催となる同大会には、世界中から環境アセスメントの研究者や援助関係者を含む実務者約1000人が集まり、成果の発表やネットワークの構築を行いました。

114のセッションのうち、上條研究員は、「有効な住民参加」がテーマのセッションで「簡易な分析手法を用いた活発な代替案の議論と住民協議の改善」について発表。環境アセスメントに関する住民協議の議事録をテキスト分析し、分析手法と代替案議論との関連および代替案議論と住民参加意識の関連を示した上で、簡易な分析手法を用いた活発な代替案の議論が住民参加の改善を導くことを説明しました。

住民参加の重要性などについて発表する上條研究員

また、「質と公正の関連探求」がテーマのセッションでも、「代替案と住民参加の交互作用が報告書の質に及ぼす効果」について発表しました。これまでの研究で160冊の環境アセスメント報告書の質を分析し、代替案分析と住民参加が質の決定要因であること、両者の間には交互作用が認められることを示した上で、質の良い報告書を作成するための具体的な指針を提案しました。

質疑応答では、マダカスカル、ベトナム、ナイジェリア、ブラジルなどの参加者から、研究手法やJICA環境社会配慮ガイドライン、提案した指針についての質問がありました。住民参加や報告書の質の向上は開発途上国における大きな課題であり、その改善に対する関心の高さが伺えました。

関連動画(国際アセスメント学会2018年大会ウェブサイト)

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