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No.15 Developing Collective Impact to Improve Foundational Learning: Evidence from Madagascar After the COVID-19 Pandemic Shock

  • #ディスカッション・ペーパー

サブサハラアフリカ地域において、新型コロナの感染拡大に伴う学校閉鎖が解かれた後、子ども達の数と計算等における基礎的スキルの改善は重点政策課題となっている。マダガスカルにおいて、同国教育省は、”Teaching at the Right Level (TaRL)”と呼ばれる、数と計算における基礎的スキルにかかる教授法の研修を初等教員及び地域ボランティアに対して実施した。TaRL研修は、学校運営委員会が同手法を用いて放課後の補習活動を実施するために開発された介入パッケージの一部である。TaRL研修の実施に並行し、マダガスカル教育省は、子ども達の基礎的スキルの改善に向けて教育行政や地方自治体等の多様なアクター間の協力を強化するため、県教育フォーラムを開催した。本研究では、これらの介入が学校年度毎に対象県を徐々に拡大する形でスケールアップされていった点に着目し、差分の差法を用い、小学生児童の学習に対する介入効果を推定する。具体的には、社会文化的背景の類似した隣り合う県を対象とし、それら県間の境界付近に位置する市の小学校を対象として調査を実施した。TaRL研修と県教育フォーラムの実施により、子ども達の数と計算にかかる学習成果は平均して0.37標準偏差、改善した。マダガスカルにおける本事例は、学習の危機に対し、子ども達の基礎的スキルを改善するためのコレクティブ・インパクト(社会課題の解決のための多様なアクター間の協力)を形成することが可能であることを示している。

キーワード: 教育開発、新型コロナ感染拡大、算数学習、学校運営、サブサハラアフリカ

著者
丸山 隆央、 伊芸 研吾
発行年月
2023年8月
言語
英語
ページ
32
関連地域
  • #アフリカ
開発課題
  • #教育
研究領域
人間開発