No.26 How Mental Accounting, and Financial Literacy Shape the Financial Situation of Overseas Filipino Workers (OFWs): A Multinomial Logistic Regression Study
JICA緒方研究所について
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本研究は、フィリピンの2つの農村地域であるディングラスとバンサラン出身の313名の海外フィリピン労働者(OFWs)に対する調査データを用いて、彼らの財政状況に影響を与える要因を探求する。メンタル・アカウンティング、自己制御、人的資本、送金行動、金融リテラシーといった様々な側面が収入と支出のバランスに及ぼす影響を分析するために、多項ロジスティック回帰モデルを採用した。分析の結果、高等教育、長期的な未来志向、強化された自己制御が良好な財務管理に寄与した可能性がある一方で、金融リテラシープログラムへの参加、借入の存在、高額な個人支出が財政の悪化と関連している可能性があることが明らかになった。また、フィリピンで人気のファストフードチェーン「ジョリビー」を用いた仮想シナリオを通じて、OFWsの自己制御レベルを測定する新たな手法を提案している。最後に、本研究はOFWsおよびその家族のファイナンシャル・ウェルビーイングを向上させるための政策的提言を行っている。
キーワード:海外出稼ぎフィリピン労働者、財政状況、メンタルアカウンティング、 金融リテラシー、送金行動
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