An Exploration of the Dimensions of Exclusion Associated with Intimate Violence Among Syrian Refugees in Lebanon
JICA緒方研究所について
JICA緒方研究所について
JICA緒方貞子平和開発研究所のMaryam Alkubati元研究助手と武藤亜子上席研究員(当時)は、書籍『Conflict and Post-Conflict Governance in the Middle East and Africa』のうち、「An Exploration of the Dimensions of Exclusion Associated with Intimate Violence Among Syrian Refugees in Lebanon」と題するチャプターを寄稿しました。この書籍は複数の視点から、中東・アフリカ地域での包摂的なガバナンスに対する課題について考察しています。
Alkubati元研究助手と武藤上席研究員(当時)は寄稿において、レバノンのシリア難民、特にその大部分を占める女性や少女が直面する困難に焦点を合わせました。難民が体験する疎外の諸側面について探るため、社会学的観点を活用し、難民という立場に置かれた女性に対する疎外と家庭内暴力(DV)や親密なパートナーによる暴力(IPV: intimate partner violence)の関連性を検証しています。難民は住む場所を追われることにより、多重の損失を被ります。例えば、社会的ネットワークと経済的資源を欠くことに伴い、疎外されることもあります。このチャプターは、社会的、経済的、法的な疎外がレバノンのシリア難民の生計や移動、社会的ネットワークに悪影響を及ぼしていると強調し、そうした要因がDV/IPVのまん延を助長していると論じています。最後に、避難先のコミュニティーで暮らす女性難民やDV/IPVサバイバーに対して、より効果的な介入を確立するための研究や政策づくりに向けた提言がまとめられています。
この書籍は、ドーハ大学院大学(カタール)のMoosa A. Elayah、Laurent A. Lambert両助教によるものです。寄稿したチャプターは、以下のリンクからご覧いただけます(閲覧には登録と購入が必要です)。
scroll