Transformation of International Migrants in Head Wind: Evidence From Tajikistan in the 2010s

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タジキスタンは、かねてより海外移住者からの送金に依存してきました。2010年代半ばには、それを妨げるような相次ぐ外因的な事象があったものの、現在まで送金流入額は年間の国内総生産(GDP)の25%を超えています。

本論文では、2013〜2018年に収集された全国を代表するパネルデータセットを用い、海外移住者がいる世帯や海外移住者自身の社会経済的特徴を探り、いくつかの新たな知見を得ました。

1点目は、2013年と2018年の間で海外移住者を送りだす世帯は入れ替わりつつ、送り出し世帯の割合は40%程度で推移してきました。2点目は、海外移住者のいる世帯は貧困層ではなく、ロシア語を話すメンバーがおり、強力な移住ネットワークに支えられていることです。3点目は、タジキスタンの海外移住者の大半は、比較的若く、独身で、より教育レベルの高い男性で占められていたことです。4点目は、2013年時点でロシア語の話者や移住ネットワークを持たない世帯が2018年までに移住者を送り出し始める一方で、最富裕層の世帯は移住者を送るのをやめていたことです。これは、出稼ぎ世帯の社会経済的な構成の変化が2010年代半ばに起きたことを示唆しています。

著者
清水谷 諭、 山田 英嗣
発行年月
2022年9月
掲載誌
Review of Development Economics
言語
英語
ページ
25
関連地域
  • #アジア
研究領域
経済成長と貧困削減
研究プロジェクト