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マダガスカル ― 注目分野(農業・栄養分野)

農業分野はマダガスカルにおけるJICAの重点分野の一つであり、マダガスカルが高いポテンシャルを有している分野でもあります。課題解決に取り組んでくださるパートナーをお待ちしております!

特に応募を期待する領域

作物の生産性・品質向上、栄養状態の改善(健康食品等による栄養改善含む)、
SDGsゴール: 2. 飢餓をゼロに ・3. すべての人に健康と福祉を

マダガスカルの農業・農村について

マダガスカルは日本の1.6倍の国土をもち、気候も農業環境も非常に多様で、市場でも様々な農作物を目にします。例えば果物で言えば南国のフルーツ、マンゴーやライチが手に入る一方で、標高の高い中央高地では柿やリンゴ、ぽんかんのような柑橘類も生産されています。主食としてはコメの生産が盛んで、雨が多く気温の高い北部沿岸部では3期作も可能です。こうした恵まれた自然条件、高いポテンシャルを持っている一方で、生産性や品質はまだまだ発展途上です。農家収入が限られる他、灌漑施設が十分でないなど農業生産のリスクも高いことから、肥料や機械といった投資は限られています。農業収入向上に向けて、生産・品質向上に向けた技術や製品が求められています。
こうした農家が多く存在する農村地帯で同じく問題になっているのが慢性的な栄養不良です。マダガスカルの全国5歳以下の子どもの発育阻害率(低血糖による発育阻害や貧血等)は39.8%(World Bank, 2021)にのぼります。様々な野菜や果樹の生産が盛んにおこなわれている地域においても発育阻害率は高く、生産だけでなく加工・保存技術や、適切な栄養素の消費を促す啓発活動のニーズも高いです。

photo:JICA/ShinichiKuno

photo:JICA/ShinichiKuno

活用が想定される製品・技術・ノウハウ

  • 作物の栽培技術・肥料(大豆等の豆類、葉菜・果菜・果実類等)
  • 小規模灌漑システム
  • 小規模な動物性蛋白質生産技術(養鶏等の畜産・内水面養殖等の水産技術)
  • 魚食普及に係るノウハウ
  • 簡易な食品加工およびポストハーベスト技術(伝統食品を活用した加工食品、乾燥・燻製技術、発酵技術等)
  • 簡易な流通ノウハウ・地方部でも導入可能な保存・保管や梱包に係る製品・技術(維持管理の・容易な冷蔵庫・冷凍車)
  • 多品目摂取に向けた啓発に活用可能な製品・ノウハウ 等

関連するJICAの方針・ODAプログラム(プロジェクト)

■稲作(CARD)
JICAはサブサハラ・アフリカのコメ生産量倍増に向けて、アフリカ稲作のための共同体(Coalition for African Rice Development:CARD)運営機関の一つとして、アフリカの稲作振興戦略策定などを通じた稲作開発を進めています。
アフリカ稲作振興のための共同体(CARD) | 事業について - JICA
マダガスカルでは以下のプロジェクトを実施中です。
コメセクター生産性向上及び産業化促進支援プロジェクト | ODA見える化サイト
稲種子生産ほ場及び施設整備計画 | ODA見える化サイト

■SHEP
JICAは、野菜や果物を生産する小規模農家に対し、「作ってから売り先を探す」から「売れるものを作る」への意識変革を起こし、営農スキルや栽培スキル向上によって農家の園芸所得向上を目指す、SHEPアプローチを推進しています。
SHEP(市場志向型農業振興)アプローチ | 事業について - JICA
マダガスカルでは以下のプロジェクトを実施中です。
市場志向型農業推進プロジェクト | ODA見える化サイト

■IFNA
JICAはアフリカの栄養改善に向けて「食と栄養のアフリカ・イニシアチブ(Initiative for Food and Nutrition Security in Africa:IFNA、イフナ)」により、アフリカ各国と支援機関が連携強化を通じて現場での具体的な取り組みを推進し、栄養改善に向けた目標の達成を支援しています。アフリカの国々における栄養改善戦略の策定や既存の分野の垣根を越えた栄養改善実践活動を促進・普及しています。
全世界 食と栄養に係る 基礎情報収集・確認調査 ファイナルレポート
栄養改善 | 事業について - JICA
マダガスカルでは以下のプロジェクトを実施しました。
食と栄養改善プロジェクト | ODA見える化サイト