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2/7(金)モンゴル国ウランバートルにて、モンゴルと日本のオープンイノベーション・共創イベント、Mongolia Open Innovation and Co-creation for SDGs(MICS)2024の最終イベント(対面・オンライン)を開催しました。

掲載日:2025.02.27

イベント |

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ピッチの様子(中古HEV/EVバッテリーの再利用・リサイクル技術開発とノウハウ交換プロジェクト)

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モンゴル開発銀行から活動支援金を授与された中古HEV/EVバッテリーの再利用・リサイクル技術開発とノウハウ交換プロジェクトのメンバー

イベント概要

会議名:Mongolia Open Innovation and Co-creation for SDGs(MICS)2024最終イベント
開催日:2025年2月7日(金) 14:00~17:00(日本時間) 
主催:独立行政法人国際協力機構(JICA)モンゴル事務所
特別共催:ウランバートル市ビジネス・イノベーション局
協賛:モンゴル貿易開発銀行
共催:モンゴル日本人材開発センター
後援:モンゴル国教育省、モンゴル国デジタル開発・イノベーション・通信省、モンゴル国家族・労働・社会保障省、駐日モンゴル大使館、日本貿易振興機構(JETRO)
実行委員会:日本帰国留学生の会(JUGAMO)
会場:モンゴル国ウランバートル市、ギャラリアウランバートル(3階) 及びオンライン
動画(日本語):Mongolia Open Innovation and Co-creation for SDGs(MICS)2024 Final Event

内容

2025年2月7日(金)、ウランバートル市にて「Mongolia Open Innovation and Co-Creation for SDGs(MICS)2024」の最終イベントを開催しました。MICSは、日本・モンゴルの社会課題解決及びSDGs達成に向けて、日モ両国の産官学金の幅広い関係者が、技術、アイディア、資金等を持ち寄り、イノベーティブな解決策を共創し、協働で取り組むことを支援するプログラムであり、2023年から取り組んでいます。

会場には、日本モンゴル両国の政府機関・教育機関・NGO・スタートアップ等の企業を含む140名が参加する中、両国の社会課題解決を目指す 10の協働プロジェクトチームが最終ピッチ発表を行いました。本イベントでは、モンゴル開発銀行が「中古HEV/EVバッテリーの再利用・リサイクル技術開発プロジェクトとノウハウ交換協働プロジェクト」の実施費用の一部を支援することを発表しました。

また、MICSイベント後、2017年から7年間、モンゴル日本人材開発センターにてビジネス交流専門家として活躍された中村功氏が日本・モンゴルの連携について帰国記念講演を行い、会場には多くの支援を受けたモンゴル企業が参加しました。会場では10の協働プロジェクト及びモンゴル企業の方々とのネットワーキングが行われ「日本と連携しているプロジェクトが多く、技術移転や人材交流などのチャンスがあるため、来年度のMICSに参加したい」「今後、モンゴルにとって重要な課題になるリサイクルやリユースなど自然に優しいプロジェクトが多く、参考になった。」 との意見が聞かれました。

昨年6月のキックオフイベントを通じ、選抜された10の協働プロジェクトは、日本・モンゴル間の渡航費の一部補助等を得ながら、日本・モンゴルの支援者によるメンタリングや技術支援を受け、新たに日本・モンゴルの企業、NGO、教育機関と連携し、モンゴルの社会課題解決及びSDGs達成に向けて、共創と協働を推進してきました。また、うち5つの協働プロジェクトは、JICA及び協賛団体から実施に係る費用の一部支援を受けています。その活動の結果、多くのプロジェクトが日本のパートナーとの協力関係を構築することができ、活動をより具現化することができました。

10の協働プロジェクトは、引き続き具体的な社会実装、社会課題の解決に向けて取り組みを継続する予定です。これら(のいずれか)による社会課題の解決に向けた共創・協働活動等にご関心のある方は、お気軽にJICAモンゴル事務所( mg_oso_rep@jica.go.jp )までご連絡ください。

選定された10協働プロジェクト概要(★はウランバートル市ビジネス・イノベーション局、■はモンゴル開発銀行、●はJICAが実施費用の一部を支援するプロジェクト。)

※プロジェクト名リンクは発表資料。

プロジェクト名(分野) 参加主要メンバーの所属先 (下線は日本の団体) プロジェクト概要
★●バイオトイレプロジェクト(環境)(PDF/1.16MB) モンゴル高専バイオ工学科、
スターエンジニアリング株式会社、
日本ウエルネススポーツ大学
モンゴルの高専と日本の企業及び大学が、首都のゲル地区(人口密集地域)及び地方のゲルキャンプ(草原地域)において、コンポスト分解方式の日本のバイオトイレを普及。
★家庭用の雑排水リサイクル(環境)(PDF/2.83MB) Tumen Amgalan Ordon LLC、
CREATIVESION LLC
モンゴルの大学発のスタートアップと企業が、アパート・戸建てに、排水貯蔵タンク、フィルター、減菌・溶解、ポンプ、パイプ等の設備を設置することにより、グレイウォーター(未処理の生活排水)をトイレの洗浄水としてリサイクル。
★ Recycle and Flexible encode RFID Tag Case (環境)(PDF/1.76MB) Chipmo LLC、
INMO Studio LLC
モンゴルのスタートアップ2社が、製品管理に使用するRFID(非接触自動認識技術)タグのチップに廃棄プラスティックを使用することによりリサイクルを促進する製品を開発。
■中古HEV/EVバッテリーの再利用・リサイクル技術開発とノウハウ交換(環境)(PDF/832KB) 九州工業大学、
北九州アジアカーボンニュートラルセンター、 
モンゴル国立大学 
モンゴルの大学と日本の大学及び地方自治体が、共同研究や経験共有により、モンゴルに輸入されるハイブリッド電気自動車(年間約6万台)のEVやHEVに使用されている古いバッテリーシステムを再利用・リサイクル。 
電気分解によるフィールドラボでの魚の繁殖(環境)(PDF/1.65MB) Chuluut Tul NGO 、
モンゴル科学技術大学 Tana Lab
モンゴルの大学と環境系NGOが協働し、アルハンガイ県の河川の生態系を回復し、絶滅の可能性があるアムールイトウ等の繁殖・保護を行うとともに、漁業と観光により地元住民の収入を向上。 
日本とモンゴルのドローン共同開発事業 (経済)(PDF/948KB) 東京大学土屋飛行力学研究室、
HAPS研究グループ(東京大学)、 
次世代宇宙システム技術研究組合(NESTRA)、
DXモンゴリア 
モンゴルの企業と日本の大学が、災害管理、砂漠化、デジタルツイン等サービスを提供し、モンゴルの広大な草原に自由に飛行実験可能な航空宇宙ゾーンを設置。 
持続可能な農業と栄養強化のために学校にミニ植物工場を設置(経済)(PDF/1.38MB) モンゴル科学技術大学 Tana Lab、
早稲田大学ビジネススクール
モンゴルの大学と日本の大学が、学校内にミニ植物工場を設置し、生産された野菜を学校給食に使うことにより、持続可能なスマート農業と栄養向上を促進。 
ペット用品の生産・販売(経済)(PDF/6.66MB) Natural Mongolia National Network LLC 
(MARIS Trade LLC、
Urgana Industry LLC、
Global Nomadic Products LLC) 
Ikh Chandmanit Ochir LLC 
モンゴルの企業3社が、家畜から得られる原材料の使用を最大限に高めるクラスターを結成し、副産物や肉から輸出用のペット用品を生産。 
●自然科学教育機器の製作(教育)(PDF/3.08MB) CreatiVision LCC、 
モンゴル国立大学、
GER LAB、 
JICA海外協力隊、 
北海道大学、
JICA工学系高等教育支援事業卒業生、 
Bayan Khiits Co 
LTD (Terem brand) 、 
NERJ KHIITS LCC 
モンゴルの大学、スタートアップ、NGO、JICA海外協力隊が、高校や大学での理科教育の質とアクセス性の向上のため、生徒の興味を引く理科実験教材を製作し、理系人材を育成。 
運動障害のある人のための 3D プリントされたカスタムフィット矯正器具(保健)(PDF/3.42MB) INMO Studio LLC、 
Nasha Tech LLC、
Rookie Systems LLC
モンゴルのスタートアップ3社が協働し、カスタムフィットの短下肢装具(AFO) を3Dプリンターで生産。 

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JICA宮城所長の挨拶

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ピッチの様子(日本とモンゴルのドローン共同開発事業プロジェクト)

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ピッチの様子(Recycle and Flexible encode RFID Tag Caseプロジェクト)

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ネットワーキングの様子(運動障害のある人のための 3D プリントされたカスタムフィット矯正器具プロジェクト)

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ピッチの様子(運動障害のある人のための 3D プリントされたカスタムフィット矯正器具プロジェクト)

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会場の様子