JICA緒方研究所

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マレーシアでの国際アセスメント学会特別会合で研究成果を発表—上條研究員

2018年10月15日

質の高い報告書を作成するための指針を示したJICA研究所の上條哲也研究員

2018年10月1、2日にマレーシアのクチンで開催された国際アセスメント学会特別会合「アジアにおけるSDGsの達成のためのアセスメント」にJICA研究所の上條哲也研究員が参加し、研究成果を発表しました。13カ国から環境アセスメントの研究者や実務者約120人が参加し、口頭発表数は47でした。

上條研究員は、JICAが作成した2001~2016年までの報告書160冊の質を分析した結果を踏まえて、「開発援助プロジェクトの環境アセスメント報告書の質に対する代替案と住民参加の効果」について発表しました。質に影響を与える複数の要因の効果の有無を統計検定により判定し、効果が認められる要因の中から決定要因として代替案と住民参加を選定し、満足すべきレベルの報告書を作成するための指針を示しました。

さらに上條研究員は、満足すべきレベルの報告書を作成するためには、良いレベルの代替案の分析が大変重要であること、低いレベルの代替案分析では住民協議を行っても報告書の質は向上しないことを説明しました。代替案には事業者の意思が反映される一方、住民協議は世論の圧力を表しており、事業者の良い意思と世論の圧力が報告書の質に建設的な影響を与えると考えられることを説明しました。

質疑応答では、代替案と住民参加の重要性を定量的に示した研究であり、意義が高いとのコメントがありました。今回の発表を通じて、研究成果のアウトリーチ活動と、研究者や実務者とのネットワーク形成を進めることができました。

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