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武藤専任研究員がシンガポールで開催された第8回NTS-Asia Consortium年次会合に登壇

2026.06.15

JICA緒方貞子平和開発研究所(JICA緒方研究所)の武藤亜子 専任研究員は、2026年4月7、8日にシンガポールで開催された第8回Consortium of Non-traditional Security Studies in Asia(NTS-Asia Consortium)年次会合 に登壇しました。

写真:武藤専任研究員はパネル「WPS, Human Security and Peace Building in the Indo-pacific」で発表

武藤専任研究員はパネル「WPS, Human Security and Peace Building in the Indo-pacific」で発表

2007年に発足したNTS-Asia Consortium は、伝統的な脅威(軍事など国家の安全保障に対する直接的な脅威)以外の多様な脅威を幅広く捉える考え方である非伝統的安全保障(non-traditional security: NTS)に関心を有するシンクタンクや研究機関のネットワークです。

今回の会合は、近年の国際関係や地政学的状況の急速な変化を受け、「Global Governance Adrift–Pathways Forward for Non-Traditional Security」をテーマに掲げて開催されました。ASEAN諸国(インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ラオス)、インド、バングラデシュ、日本、中国、韓国からの参加があり、南洋理工大学(シンガポール)S.ラジャラトナム国際関係大学院のメリー・カバレロ=アンソニー教授をはじめ、JICA緒方研究所の研究プロジェクト「東アジアにおける人間の安全保障とエンパワメントの実践 」に携わった研究者も参加しました。

武藤専任研究員は、「WPS, Human Security and Peace Building in the Indo-pacific」と題するパネルに登壇しました。WPSアジェンダ(2000年に国連総会が採択した女性、平和、安全保障に関する決議1325)推進における取り組みとして、日本の行動計画の進展のほか、人身取引対策 ミンダナオ和平プロセス(フィリピン)への女性の参画支援 防災・気候変動におけるジェンダー主流化に向けた本邦研修 といったJICAの国際協力を紹介しました。さらに、国内のジェンダー主流化の動きとして、消防庁や防衛省、自衛隊が現場で活動する女性スタッフの採用や、災害時の女性隊員の派遣などの活動などを進めていることも取り上げました。その上で武藤専任研究員は、「日本の取り組みは進んできたが、各種の国際的なジェンダー指標において日本の順位が必ずしも向上したとはいえないため、さらなる努力が必要。女性やその他の多様なグループの能力強化や、そうしたグループが社会全体の意思決定の場に参加できるような仕組みの構築が重要」と主張しました。

質疑応答では、和平プロセスにおける女性の参加率の改善が進まないことや今後のWPSの在り方について質問があり、武藤専任研究員より女性の参画を推進する環境や制度づくりを同時並行的に進め、またそうした状況を的確かつ迅速につかむため、平時からのデータの収集と指標の活用が重要であるとし、JICA緒方研究所が開発中の人間の安全保障ダッシュボードについても言及しました。

2日間の会議では、WPSに加え、食料安全保障、エネルギーや水資源、国際貿易、プラネタリー・ヘルスやバイオセキュリティーといった幅広い課題について活発な議論が交わされました。

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