『Cambodian Dollarization: Its Policy Implications for LDCs’ Financial Development』

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本書は、近年に急速な経済・金融発展を遂げたカンボジアにおけるドル化の実態と構造を包括的に明らかにした最初の学術書です。カンボジア国立銀行(National Bank of Cambodia: NBC)とJICA緒方貞子平和開発研究所が2014年と2017年に共同で全国調査を実施し、そこで収集したマイクロ・データを用いて、家計、企業、そして金融機関におけるドル化の構造とメカニズムを計量経済学の手法で詳細に分析しています。また、カンボジアのドル化の歴史的発展、世界各国のドル化の事例との国際比較、NBCのデジタル決済プラットフォーム(通称 Bakong)がドル化に与える影響、ドル化を抑制するための政策的措置などについても詳しく解説しています。このカンボジアの事例は、低所得国や中所得国ではドル化と金融発展が相互に促進しあいながら進んでいることを示しており、ドル化を抑制するためにはこれらの国にあわせた政策が必要であることを示しています。

本書は、主に東南アジアのドル化と経済に関心を持つ学生、研究者、政策立案者を対象としています。

編者
Chea Serey、 奥田 英信 
発行年月
2023年9月
出版社
Routledge
言語
英語
ページ
244
関連地域
  • #アジア
開発課題
  • #経済政策
研究領域
経済成長と貧困削減
研究プロジェクト