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ウガンダの10代の若者にリーチし望まない妊娠を減少させるためのモバイルマネーショップを活用したタイプIIハイブリッド有効性・実装試験:研究プロトコール

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はじめに

10代の望まない妊娠は世界的な保健課題であり、特にサハラ以南アフリカで深刻です。ウガンダでは、未婚の10代の望まない妊娠の発生率が際立って高くなっています。本研究では、10代の若者に性と生殖に関する健康と権利(Sexual and Reproductive Health and Rights: SRHR)サービスを提供するためのプラットフォームとして、モバイルマネーショップ(ベンダー)を活用した介入プログラムを開発し、ウガンダにおけるその有効性と拡大可能性を検証します。

方法と分析

このハイブリッド研究は、ベンダーを介した介入の有効性を評価する「介入研究」と、実施プロセスを評価する「実装研究」の2つから構成されています。未婚の10代(15~19歳)の望まない妊娠の発生率が高いウガンダ東部の2つの特別市で、介入群と対照群の両方で各30人のベンダーを募集し、4ヵ月の介入プログラムを行います。ベンダー利用者の中から、各群600人の若者を募り、介入前後で調査を実施します。主なアウトカムは、10代の若者のコンドーム使用率です。また副次的アウトカムとして、ベンダーにおけるSRHRサービス利用率とSRHRに関する知識を設定しています。介入の有効性を判断するために、差分の差分分析が用いられます。実装研究の評価にはボーエンモデルを用います。

倫理と普及

ウガンダ・キリスト教大学倫理審査委員会とJICA緒方貞子平和開発研究所の倫理承認を得ました。調査結果は広く公開される予定です。本研究は、2024年1月12日に日本大学病院医療情報ネットワーク(UMIN000053332)に登録されました。

著者
駒澤 牧子、 佐藤 美穂、 ロバート・セキトレコ、 ピーター・ワイスワ、 シェバ・ギッタ、 ジョセフィン・ナブゴーム、 本田 純久、 齋藤 聖子、 ミョー・ニエン・アング
発行年月
2024年4月
掲載誌
BMJ Open
言語
英語
ページ
11
関連地域
  • #アフリカ
開発課題
  • #保健医療
  • #ジェンダーと開発
DOI
https://doi.org/10.1136/bmjopen-2024-084539
研究プロジェクト