An Approach for Identifying a Global Core Indicator Set for Post-2030 International Development Goals
JICA緒方研究所について
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国連持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals : SDGs)の進捗モニタリングのためのグローバル指標枠組みは、データの入手可能性や比較可能性の不足といった課題に直面しています。しかし、SDGsの目標年である2030年までに、この指標枠組みに根本的な変更が加えられる可能性は低く、改善の機会は、2030年以降の国際開発目標の策定にあります。
本研究は、2030年以降の指標枠組みに関する将来の議論に貢献するため、データ入手可能性と比較可能性の問題への対処方法を検討します。提案する改善策の一つは、「コア指標」と呼ぶ比較的少数の指標セットを開発することです。これは、各国のデータ収集負担を軽減しつつ、目標の大まかな進捗状況の把握を可能にすることを目的としています。コア指標の特定可能性を検討するため、本研究では2000~2023年までの公式SDGデータを分析し、指標ペア間の統計的相関関係を活用して47の細分化指標(Disaggregated Indicators: DI)を選定しました。分析の結果、47個のコアDIを用いて算出された各国のSDG進捗スコアは、1112個のDIからなるより大きなデータセットで算出したものと同等の精度を示しました。この結果は、2030年以降の国際開発目標のためのコア指標選定における、本提案手法の有用性を示唆しています。
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