田中理事長が次期国連総会議長と会談

2014年7月14日

7月10日、田中明彦JICA理事長は、来日中のサム・カハンバ・クテサ次期国連総会議長とJICA本部(東京都千代田区)で会談しました。

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クテサ次期国連総会議長(左)と田中理事長

ウガンダの外務大臣であるクテサ氏は、今年9月から1年間、第69回国連総会議長を務めることが決まっています。

冒頭、クテサ氏から、日本およびJICAによるウガンダのインフラ、電力、農業、保健、給水などの分野への協力に謝意が示され、田中理事長は引き続きよきパートナーとして同国の発展に貢献していくことを表明しました。また田中理事長は、日本およびJICAの国際協力をよく知るクテサ氏が議長に就任することは大変心強いと、同氏の活躍に対する期待を述べました。

続いて、クテサ氏は、次期議長を務めるに当たり、まず現行のミレニアム開発目標(MDGs)を完結させることを目指すとともに、その後の国際的な開発目標であるポスト2015年開発アジェンダについて、加盟国間の合意を実現することも優先課題であると考えると述べました。また、クテサ氏は、民間セクターをより一層開発に巻き込むこと、公正な貿易体制を確立すること、海外から途上国への送金コストを下げることが重要な課題であるとし、特に民間セクターの関与を高めるためには、民間企業の利益と開発効果を両立させることが鍵となるという認識を示しました。これに対して、田中理事長は、民間資金を開発に呼び込むために、よりよいシステムを構築する必要があり、こうした点で公的セクターが果たす役割は大きいと応じました。

また、田中理事長は、ポスト2015年開発アジェンダに対するJICAの基本的な考え方を説明し、これがアフリカ連合(AU)のCAP(注)と親和性が高いことに言及しました。これに対してクテサ氏は、ポスト2015年開発アジェンダと気候変動問題に対する日本およびJICAの貢献を期待していると述べました。


(注)Common African Position on the Post-2015 Development Agenda。アフリカ諸国のポスト2015年開発アジェンダ。