SHEPアプローチと広域化について

ケニアから世界へ!小規模農家の所得向上を促すSHEPアプローチは、現在アフリカ地域で20カ国以上の農村において実践されています。
今では、アフリカのみならず、アジア、中東、中南米にも広がっています。

コンセプト

【画像】SHEPのコンセプトは経済学と心理学のハイブリット。経済学の「情報の非対称性」という理論から考えた「売るために作る農業」と、心理学の「自己決定理論」に裏付けされた「農民のモチベーション」引き出す活動デザインから成り立っています。

4つのステップ

【画像】SHEPはどのように市場志向型農業を実現しているのか。特徴的な活動手法は「4つのステップ」に集約されます。SHEPの活動手法の流れを、農家の視点から分析した流れです。このステップ毎による活動の整理は、広域展開を進める間になされました。

ヒストリー

【画像】ケニアで2006年に始まった技術協力プロジェクト「小規模園芸農民組織強化計画(Smallholder Horticulture Empowerment Project: SHEP)2006〜2009)」から始まったSHEPアプローチ。ここではケニアで現在も続いているSHEPプロジェクトについて、解説します。

TICAD

【画像】SHEPは第5回アフリカ開発会議(TICAD:Tokyo International Conference on African Development)において、「『食べるため』から『稼ぐため』の農業」、「市場に行って何が売れ筋か農家自身が確かめ、付加価値の高い園芸品を効率よく作る方法」として高く評価され、日本政府によりアフリカ地域において広く普及させることが表明されました。JICAはケニアでの成功を受けて、アフリカ農業支援の柱の一つとして、このSHEPアプローチをアフリカ各国に広げています。

広域化方針

【画像】現在アフリカ地域では23か国に広がったSHEPアプローチ。広域化は、年4回開催される課題別研修「アフリカ地域市場志向型農業振興」コースに参加した研修生(途上国の行政官/普及員)が、研修中に作成したアクションプランを帰国後に自国で「実践」することを通じて進められています。JICAは現場レベルでの助言、知見・経験を共有するための場の提供等など、その「実践」を様々な形で側面支援しています。一定の成果を上げている国では、技術協力プロジェクトや個別専門家の派遣といった更なる支援につなげています。