『質の高い成長概論』第一分冊【理論編】/第二分冊【事例分析編】
JICA緒方研究所について
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21 世紀の世界では、これまでに増してさまざまな課題が複合的に錯綜しています。こうした中、日本やAPECは相次いで起こるこれらの状況への対応を、成長を構成する要素の一つと捉える質の高い成長という概念を提唱するようになっています。本書はこの質の高い成長というアプローチを、経済学の考え方により解き明かしていくことを目的としています。それは、成長とは所得で測られるだけのものではなく、格差の改善や強靭性・持続可能性の強化なども成長の一部であるとする考え方です。
第一分冊の【理論編】では、質の高い成長というアプローチの背景と関連する理論をレビューし、そのコンセプトを明らかにするとともに、実現のための政策と計測の在り方を考察します。
第二分冊の【事例分析編】では、質の高い成長の視点からインドネシア、ベトナム、ペルー、コスタリカ、マダガスカルの発展を検証します。各国の成長の軌跡をレビューし、包摂性、強靭性、持続可能性がどのように変遷してきたのか、とられた政策とその結果はどうであったのかを考察します。
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