『適応的平和構築ガイドブック』
JICA緒方研究所について
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私たちは「平和」という言葉を聞くと、戦争の終結や和平合意、あるいは紛争後の大規模な復興を思い浮かべることが少なくありません。しかし実際には、平和は紛争が終わった翌日に突然実現するものではありません。むしろ、人々の日常的な営み、そして社会全体の継続的な取り組みを通じて、少しずつ育まれていくものであり、平和は外部から与えられるものではなく、社会やコミュニティーの内部から生まれるものなのです。
『適応的平和構築ガイドブック』は、こうした考え方を「適応的平和構築(Adaptive Peacebuilding)」というアプローチを通じて、実務家向けに分かりやすくまとめました。適応的平和構築の学術的基盤や理論、概念については、すでに書籍『Adaptive Peacebuilding: A New Approach to Sustaining Peace in the 21st Century 』において整理されています。適応的平和構築は、平和構築をあらかじめ定められた計画を実施したり普遍的な解決策を当てはめたりするプロセスとして捉えるのではなく、人々が変化する状況に応じて学び、振り返り、適応しながら共に取り組んでいくプロセスとして捉えます。本ガイドブックは、同書で示された学術的知見を基礎とし、実務者向けに「適応型平和構築」の概念を分かりやすくまとめるとともに、国連機関、JICAなどの二国間開発機関、およびNGOによる8つの事例を紹介しています。