『Breakthrough: The Promise of Frontier Technologies for Sustainable Development』
JICA緒方研究所について
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックは、国内や国家間の不平等を助長し、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)の達成へのさらなる足かせとなっています。2030年までにSDGsを達成するためには、どんな変化が必要なのでしょうか?本書は、「漸進主義的なアプローチ(gradualist approaches)」ではSDGsの達成は難しいとして、達成のためには新たな製品やサービス、制度の開発における科学技術の「飛躍的進歩(breakthroughs)」が鍵となるとしています。
本書では、国際的に活躍する多様な経歴の専門家15人が、それぞれの専門分野において、今後10年間に革新的技術がSDGsの達成促進にどのように貢献できるのか議論しています。著者たちは、「SDGsの達成に役立ち、かつ全世界的に利益をもたらすような技術の進歩はどのようなものか?」という問いに、現在の技術とその進展を考慮に入れながら答えようとしています。具体的には、パンデミックへの備え、アグリテック、スマートシティー、デジタル決済、AIと災害対応など、さまざまな分野を取り上げ、持続可能な未来への可能性を示唆しています。
JICA緒方貞子平和開発研究所(JICA緒方研究所)の大野泉シニア・リサーチ・アドバイザーが編者の一人を務めたほか、山田英嗣研究員が共同著者として第8章「Eyes on the Planet: Toward Zero Deforestation」の執筆に携わり、森林モニタリングのための新技術の活用を提案しています。
本書は、書籍『Leave No One Behind: Time for Specifics on the Sustainable Development Goals』に続くブルッキングス研究所とJICA緒方研究所の共同研究の成果です。Brookings Institution Pressより出版され、以下のリンクから無料でダウンロードできます。
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