『State-Managed International Voluntary Service: The Case of Japan Overseas Cooperation Volunteers』
1965年の創設以来、青年海外協力隊(現在のJICA海外協力隊)は、受け入れ国の人々とともに生活し、協力し合い、人々の声に謙虚に耳を傾け、その声を尊重し、彼らの視点や価値観を共有することを信条として活動してきました。60年にわたるその歴史を振り返ってみると、協力隊の真の力は、受け入れ国の利益(現地の人々やコミュニティーの開発)および送り出し国である日本の利益(ボランティア自身の成長やキャリアアップ、日本社会への貢献)の両方に貢献できる点にあると言えます。
本書は、「国が運営する国際ボランティア事業」(State-managed International Voluntary Services : SMIVS)という概念を提示し、青年海外協力隊の受け入れ国と日本の双方に対する貢献を分析するとともに、政府が運営する国際ボランティア事業の長所と短所について論じています。また、より広い視点から、SMIVSの持つ意義と可能性を検討しています。
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