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終了プロジェクト

二国間援助機関による人道危機対応に関する比較研究

1991年の国連総会決議46/182以降、武力紛争、自然災害、干ばつやパンデミックなどに起因した人道危機に対する緊急支援(relief)と、その後の復旧・復興(recovery)、予防(prevention)そして開発(development)への移行に継ぎ目なく対応する必要性が叫ばれてきました。さらに近年では、危機発生時には、緊急対応だけでなく、早期から予防や開発を見越した支援の重要性が認識されています。このことは、人道と開発といった伝統的な活動区分を超えた多様なアクター間協力の要請にも繋がっています。JICAでは、2008年10月の新JICA戦略において包括的/連続的(シームレス)な支援の重要性を打ち出していますが、運用面では未だ課題も多く、一層の体制整備が求められていると認識しています。
このような背景をふまえ、JICA研究所では、二国間援助機関が人道危機対応を継ぎ目なく実施するために必要な政策や制度とは何かを明らかにすることを目的として、2015年1月より「二国間援助機関による人道危機対応に関する比較研究」を実施しました。本研究では、外部研究者の協力を得つつ、6つの危機(東ティモール紛争、南スーダン紛争、シリア危機、スマトラ沖津波、台風ヨランダ、ハリケーンミッチ)の事例調査から実証的研究を行いました。これまで13カ国において、国際機関、二国間援助機関、NGO、研究機関の本部および現地ミッションへの聞き取り調査を実施してきました。研究の成果の一部として、5つのメッセージを掲載した冊子とリサーチペーパーを2016年世界人道サミットで配布しました。
その後、JICARIワーキングペーパーおよび書籍を発表いたしました。

研究領域
平和構築と人道支援
研究期間
2015年01月01日 から 2019年03月31日
主査
武藤 亜子
JICA緒方研究所所属の研究者
ゴメズ・オスカル、 川口 智恵、 甲野 綾子
関連地域
  • #アジア
  • #中南米
  • #アフリカ
  • #中東

研究成果(出版物)