「KAIZEN PROJECT」活動日記vol.8 人材育成
2026.06.19
JICA海外協力隊の中西です。この度は、所属先のミルンベイ州政府工事監督局(以下、当局)での人材育成についてお伝えします。ここ当局の技術スタッフは土木班5名と建築班4名が在籍しており、私は主に土木班の方々と一緒に仕事をしています。協力隊員は2年間の派遣期間において、カウンターパートに中核となる人材を育成することが目的ですが、難しい課題となっています。
私の課題は「予防保全による道路施設の維持管理の定着」ですが、その実現には、橋梁や舗装を点検・診断し、施設毎の維持管理計画を策定できる技術者が必要となります。
・やってみせ、言って聞かせて、させてみて
そこで、まず、所属長と相談して、土木班の中堅スタッフであるヨクセン氏(写真1)をJICA東京センターが開催する課題別研修「道路アセットマネジメント研修」1)に派遣し、必要な知識とスキルを習得させることを計画しました。次に、任地で基本的な橋梁点検の知識とスキルを習得する場を作り、出来る限りの準備をしました。当局所管の橋梁点検(写真2)を始めとし、点検および診断手法のワークショップ(写真3)を開催、点検に使用する無人航空機の操縦(写真4)を体験させました。
(写真1)
(写真2)
(写真3)
(写真4)
ついに2026年1月、JICAパプアニューギニア事務所の協力を経て、上記研修へヨクセン氏の派遣が実現されました。研修は講義や現地視察、集団討議、そして帰国後、研修生が母国で実践するアクションプランのプレゼン(写真5)を最後に、約1カ月間が無事に修了しました(写真6)。
(写真5)
(写真6)
・話し合い、耳を傾け、承認し
ヨクセン氏の帰国後の3月、上記アクションプランへ所属の理解と協力を得るため、報告会を開催しました(写真7)。報告会では予防保全による道路施設の維持管理には点検、診断、措置、記録のサイクルが重要であり、データベースを整備することで、実態を分析し、より良いマネジメント(写真8)が可能となることが報告されました。
(写真7)
(写真8)
報告会の終了後、話し合いではアクションプラン実施へ建設的な意見を頂きました。何よりヨクセン氏にとって多くの参加者から研修修了のお祝いや温かい言葉を頂いたことが、大きな自信と励みになることと思います(写真9、10)。
(写真9)
(写真10)
・やっている、姿を感謝で見守って、
最後に、若手の人材育成は日本でも差し迫った課題です。自らが実践し、相手を尊重して信じることが、人材育成において重要であると改めて実感しました。
今後、ヨクセン氏は大型プロジェクトであるミシマ空港改良工事の現場監督を任され、エンジニアとして飛躍しようとしています。その背中を見守り、後押し出来ましたら、この上ない喜びと思います。
【引用資料 】
1)JICA課題別研修事業HP;
https://www.jica.go.jp/activities/schemes/tr_japan/summary/lineup.html
【過去の記事】
・より良い工事をめざして:「KAIZEN PROJECT」活動日記 vol.1
・より良い工事をめざして:「KAIZEN PROJECT」活動日記 vol.2
・より良い工事をめざして:「KAIZEN PROJECT」活動日記 vol.3
・より良い工事をめざして:「KAIZEN PROJECT」活動日記 vol.4
・より良い工事をめざして:「KAIZEN PROJECT」活動日記 vol.5
・より良い工事をめざして:「KAIZEN PROJECT」活動日記 vol.6
・より良い工事をめざして:「KAIZEN PROJECT」活動日記 vol.7
●関連リンク
・「KAIZEN PROJECT」活動日記vol.7 -地域の実践と日本の経験の融合-
・新国連常駐調整官によるJICAパプアニューギニア事務所表敬訪問について
・JICAとNEAがPNGの電化推進強化に向けた主要成果を発表
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