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2020年度JICA Innovation Quest開催概要
2020年度テーマと対象国
- テーマ:「誰一人取り残さない社会の実現(社会的包摂:Social Inclusion)」
SDGsに掲げられている「誰一人取り残さない」社会の実現という観点から、社会的に弱い立場にある人々も含めた、ひとりひとりが潜在能力を最大限に発揮できる社会の実現に向けたアイデア創出を行いました。 - 対象国:モンゴル、カンボジア、ネパール、パレスチナ、エジプト、マラウイ、ザンビア
今回のファイナル・プレゼンテーションで最優秀賞を受賞したのは、ザンビアチームでした!
また、視聴者投票によって選ばれたオーディエンス賞を受賞したのは、カンボジアチームでした!
プログラム開始時に提示されたテーマ、及び発表アイデアは以下の通りです。
国 | 初期テーマ/発表アイデア |
---|---|
モンゴル(PDF/3.10MB) | 初期テーマ:ゲル地区住民に対する雇用を生み出し、彼らが貧困から抜け出すにはどうすればよいのか? 発表アイデア:ゲル地区貧困層が旧正月を祝う文化を変えずに借金を減らすための『積み立てNIKU』 |
カンボジア(PDF/1.56MB) | 初期テーマ:質の高い基礎教育を受けられる子どもをどのように増やすか? 発表アイデア:地方の子供たちが遊びながら多様な職業を学び将来の可能性を広げる『職業トランプ』 |
ネパール(PDF/1.39MB) | 初期テーマ:ネパール人出稼ぎ労働者が日本での滞在に満足感を持ち、帰国後力を発揮するためには? 発表アイデア:日本への留学生が未来を考える力を養い、キャリアアップに繋げる『ネパキャリ』 |
パレスチナ(PDF/4.40MB) | 初期テーマ:Afterコロナにおいて、パレスチナに旅行をしたくなるためにはどうすればよいのか? 発表アイデア:就職難の若者と在外パレスチナ人、地元企業を繋ぐプラットフォーム『BILADI』 |
エジプト(PDF/2.75MB) | 初期テーマ:民間セクターやコミュニティを巻き込みながら、質の高い保育を通じて子供の成長を支えるにはどうすればよいか? 発表アイデア:幼児の非認知能力を高めるための絵本読み聞かせアプリ『mulūkhīya』 |
マラウイ(PDF/13.1MB) | 初期テーマ:子どもを自立的な人に育てるために、マラウイの農村地域の家族や地域住民ができることは? 発表アイデア:アフリカ布・チテンジを使い、ゲームの形で幼児の非認知能力を高める『Chitenducation』 |
ザンビア(PDF/11.6MB) | 初期テーマ:家庭内でゴミの分別を行えるようにして、不法投棄をゼロにするにはどうすればいいか? 発表アイデア:美意識を利用してコンパウンドのゴミ問題を解決する『Beautiful Zambia』 |
ジャイクエ2020の軌跡
高い倍率の選考を通過したJICA外部参加者28名と、JICA職員14名が集まり、2020年11月に6人のチームが7つ生まれました。
新型コロナウイルス感染症の流行を踏まえ、オンラインでの参加も可能とすることで、日本各地や海外からも参加者が集い、アイデアを共創してきました。
参加者は、メーカー、商社、コンサル、IT企業、医療従事者、教師等々、多種多様な業界・業種から集まり、バックグラウンドも様々。開発途上国に何年も住んだ経験のある人もいれば、一度も行ったことのない人もいますが、皆が共通して、「開発途上国のために新しいアイデアを生みたい」という情熱を持っています。
アイディエーションの手法を学ぶ2日間のキャンプ・プログラムでは、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(慶應SDM)より、システム×デザイン思考の実践ノウハウをご提供頂きました。また中間時点でのアイデアの発表・フィードバックの機会では、慶応SDMの先生方のご尽力はもちろんのこと、特定非営利活動法人ETICによるチームビルディング・プログラムや、認定NPO法人very50によるマーケティング・プログラムを通じて、チームが一丸となりイノベーティブかつ現地に届く実現可能なアイデアの創出に取り組んできました。そのような過程を経て生まれた各チームの最終アイデアは、2021年3月7日(日)にオンラインで一般公開のもと発表、審査されました。
スケジュール
Phase 1 オンライン・キャンプ
日時:2020年11月28日(土)~2020年11月29日(日)
内容:自由でクリエイティブな議論を行うことを目的にチームビルディングを行い、慶應SDMのご協力のもと、開発途上国の課題解決に向けた新しい切り口・アプローチを検討するため、システム×デザイン思考を活用したアイデア創出ワークショップを実施しました。
Phase 2 ブラッシュアップ・ターム
期間:2020年12月~2021年2月
内容:週1回程度チームミーティングを行い、アイデアをブラッシュアップする期間。中間フィードバックセッションを12月と2月に各1回開催し、アイデアの中間発表を行い有識者からの助言を得る機会を作りました。また中間インプットセッションを設け、アイデアのブラッシュアップのために外部講師によるインプットを実施しました。その他にも、JICAの現地事務所とアイデアの議論を行う機会や、JICA事業で来日している対象国からの留学生の紹介や、調査に必要な経費の補助などのサポートをもとに活動しました。
Phase 3 ファイナル・プレゼンテーション
日時:2021年3月7日(日)
内容:アイデアをオンラインで公開発表し、JICA内外の有識者からフィードバックを得るイベント。優秀なアイデアを発表したチームに対しては、現地調査の機会を提供予定(新型コロナウイルス感染症や現地の治安悪化などの理由で現地渡航が難しい場合には現地コンサルタントを活用した調査などのみとなる場合あり)。
登壇者
開会のご挨拶
安藤 直樹(JICA 企画部長)
【審査員】(注)五十音順。
上田代里子氏(株式会社VENTURAS(ベンチュラス)代表取締役社長)
【略歴】2015年にバングラデシュにて初のEdTech企業として起業。「誰もが主体的に未来を選べる社会をつくる」をミッションに掲げ、公平な学習・就職の機会や情報の普及を目指している。バングラデシュを代表する教育系スタートアップの1社として、政府をはじめ、現地教育機関に幅広い認知とネットワークを持つ。現在、バングラデシュ最大規模の小学生向けオンラインプログラミングスクールの運営を始め、エンジニア特化のオンライン日本語アカデミー、高度ITエンジニアの人材紹介事業など「教育・進学・就職」領域にて様々な事業を手掛ける。
白坂成功氏(慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 教授)
【略歴】東京大学大学院修士課程修了(航空宇宙工学)、慶應義塾大学後期博士課程修了(システムエンジニアリング学)。大学院修了後、三菱電機にて15年間、「こうのとり」などの宇宙開発に従事。技術・社会融合システムのイノベーション創出方法論などの研究に取り組む。2010年~慶應義塾大学大学院SDM研究科准教授、2017年~同教授。2015年12月~約3年間、内閣府革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)のプログラムマネージャーとしてSAR衛星を開発。
薗田綾子氏(株式会社クレアン代表取締役)
【略歴】1988年クレアンを設立。1995年頃から環境・CSRビジネスを開始し、延べ約700社のCSRコンサルティングやCSR報告書の企画制作を支援。公益財団法人みらいRITA代表理事、NPO法人サステナビリティ日本フォーラム事務局長、NPO法人日本サステナブル投資フォーラム理事、NPO法人日本ファンドレイジング協会理事、日本ユニシス株式会社社外取締役、環境省持続可能な開発目標(SDGs)ステークホルダーズ・ミーティング構成員。また、横浜市立大学および大阪府立大学大学院の非常勤講師などを務める。
橘秀治(JICA 企画部 イノベーション・SDGs推進室長)
【略歴】東京都出身。大学卒業後、金融機関、青年海外協力隊を経てJICA。協力隊時代の貧困村での活動が原点。JICAではインドネシア事務所員、アメリカ事務所次長、総合企画課長等を経て2020年より現職。2018年にJICA内の社内コンペ制度(新規事業アイディア募集)を創設し、多様なアクターとの「共感」を大切に新たなチャレンジを推進・応援中。
福島大我(ADDReC株式会社CEO)
【略歴】イノベーション領域を中心に産業を横断しながら、企画・コンセプト開発、コンテンツ、コミュニケーション等を統合的にデザインし、空間に実装するプロデュース会社のADDReC株式会社のCEO。
大手デベロッパーにて、住宅・医療福祉分野における設計、不動産開発事業のコンサルティング、及びマーケティングを担当。同時に、新規事業の開発を手掛ける。その後広告業界にて生活者視点に立った空間プロデューサーを務め独立。
2020年度JICA Innovation Quest募集要項
2020年度JICA Innovation Quest募集要項(参加者募集を締め切りました。)
応募資格や参加要件等は「募集要項(詳細)」をご確認ください。
こんな方におすすめ
- 開発途上国の課題への関心、パッションがある人
- 「開発途上国」×「誰一人取り残さない社会の実現(社会的包摂:Social Inclusion)」に関する新しい事業に挑戦したい人
- JICA・異業種との交わりによる革新を起こしたい人
- 自身の知識・技術、ノウハウを開発途上国のために役立てたい人
参加のメリット
- 開発途上国約100拠点に所在する在外事務所と、全国15か所に国内拠点を持つJICAのネットワークを活かした、開発途上国の現場のニーズを知り、国際協力事業に挑戦するきっかけ
- SDGsの達成に貢献する事業アイデアの獲得
- 同じ志をもった異業種の仲間やサポーターとの出会い
- システム×デザイン思考を通じたアイディエーション体験
- JICA内外の有識者によるアイデアに対するフィードバック
- ファイナル・プレゼンテーション優勝チームへの現地視察の機会(予定)
参加にかかる費用
無料。ただし、オンラインミーティングのための通信費や、コワーキングスペース等への交通費は各自で負担いただきます。
応募方法
今年度の募集は締め切りました。沢山のご応募、ありがとうございました。
選考方法
- 原則として、書類審査により選考いたします。場合によっては、応募書類記載内容について確認、質問させていただきます。
リンク集
- JICA Innovation Questコンセプトムービー(外部サイト:YouTube)
- 2020年度第2回JICA Innovation Questファイナル・プレゼンテーションの様子(外部サイト:YouTube)
- PARTNER「第38号 連載コラム JICA Innovation Quest-多様な人々とゼロから「国際協力」を創造する-「ジャイクエ、はじめました」(2020年6月19日配信)
- PARTNER「第46号 連載コラム JICA Innovation Quest-共創から生まれる新しい国際協力-「ジャイクエ2020、はじまりました」(第回)」(2020年10月22日配信)
- PARTNER「第52号 連載コラム JICA Innovation Quest-共創から生まれる新しい国際協力-「ジャイクエ2020、はじまりました」(第2回)」(2021年1月21日配信)
- PARTNER「第53号 連載コラム JICA Innovation Quest-共創から生まれる新しい国際協力-「ジャイクエ2020、はじまりました」(第3回)」(2021年2月4日配信)
- PARTNER「第54号 連載コラム JICA Innovation Quest-共創から生まれる新しい国際協力-「ジャイクエ2020、世界を変えるオープンイノベーション」(最終回)」(2021年2月18日配信)
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