今日の世界的な人道危機により、さまざまな強制移住の事例が発生しています。紛争や災害、その他の危機により故郷を離れた人々は、貧困、欠乏、家族との離別、保護を必要とする差し迫った危険に直面します。そのため、強制移住は、人道支援活動を行う上で重大な懸念となり、研究テーマとしても欠かせないものとなっています。

2022年、JICA緒方貞子平和開発研究所は、「強制移住をめぐる人道アクションの進展に関する研究」プロジェクトを立ち上げました。本プロジェクトでは、強制移住が人道アクションにもたらす課題を精査し、移住の過程で個別のニーズを持つようになる人々を、よりよく支援し保護するための最近の動向を明らかにしています。この3年間のプロジェクトの成果として、研究と実践への貢献を目的とした書籍とガイダンスノートが刊行されました。

このセミナーでは、最新の書籍『Forced Migration and Humanitarian Action: Operational Challenges and Solutions for Supporting People on the Move』を紹介します。同書の各章では、避難を余儀なくされた子ども、女性、障害者、高齢者、人身取引の被害者となった移住労働者について取り上げており、伝統的・非伝統的な人道支援アクターがこれらの人々に対して行う多様な支援の形を紹介しています。本セミナーでは、このような本書の特長についての発表を行います。

16:30-16:35　開会のあいさつ
折田　朋美（JICA緒方貞子平和開発研究所主席研究員）

16:35-16:45　書籍概要の紹介
Lorenzo Guadagno (Platform on Disaster Displacement)

16:45-16:55　「子ども」についての章の紹介
Irene Schöfberger (前職：IOM – Global Migration Data Analysis Centre)
Salma Hazem Nooh（前職：IOM – Global Migration Data Analysis Centre)

16:55-17:05　「女性」についての章の紹介
Nikki Herwanger (IOM – Displacement Tracking Matrix)
Alexandra Bate (IOM – Displacement Tracking Matrix)

17:05-17:15　「障害者」についての章の紹介
Oliver Neuschaefer（Christian Blind Mission)
Louisa Yasukawa（前職：Internal Displacement Monitoring Centre)

17:15-17:25　「高齢者」についての章の紹介
Lisette R. Robles （JICA緒方貞子平和開発研究所客員研究員）

17:25-17:35　「人身売買の被害者となった移住労働者」についての章の紹介
竹内　海人（JICA緒方貞子平和開発研究所研究員）

17:35-17:45　コメント
大井　綾子（JICAガバナンス・平和構築部平和構築室室長）

17:45-18:00　質疑応答
18:00 終了

モデレーター：　武藤　亜子（JICA緒方貞子平和開発研究所専任研究員）

以下のリンクからお申し込みください。
※お申込みは2025年1月29日12:00（正午）で締め切らせていただきます。

JICA緒方貞子平和開発研究所　担当者：大星、伊東
Eメール：ditas-rsunit@jica.go.jp