【JICA緒方研究所ナレッジフォーラム】新興開発パートナーと拓く新たな協力-知識共有から知識共創への転換-
掲載日:2026.06.11
セミナー |
JICA緒方研究所について
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開発協力を取り巻く環境の劇的な変化を受け、欧米諸国を中心にODA予算が縮小する一方で、新興開発パートナーや民間企業、フィランソロピーなど、開発に関わる主体は急速に多様化しています。
特に注目されるのが、近年、存在感を強めている新興開発パートナーの動きです。中国やインドといった大国だけでなく、東南アジア、中東、中南米、アフリカ等の様々な国が、地域内または地域横断的に開発協力を展開しています。多くの場合、こうした協力は「対等性」「相互利益」「オーナーシップ」といった南南協力の理念を重視しており、画一的なルールではなく、各国・地域の文脈を尊重する形で進められています。
新興開発パートナーは、他国からの知識・技術受容の経験、さらには他国への知識・技術共有の経験を踏まえ、伝統ドナーとは異なる価値観や実践知を蓄積しつつあり、開発協力のあり方に新たな示唆を与えています。そして、南南協力を国際機関や伝統ドナーが支援する三角協力の仕組みも、単なる資金提供ではなく、知識共創やスケールアップにつなげる触媒的メカニズムとして改めて評価されています(UNOSSC 2025 )。
こうした変化は、日本の開発協力にとっても重要な意味を持ちます。開発協力がより大きなインパクトを生み出すことに加えて、日本社会にも還元できる学びや価値をもたらす機会にもなり得るでしょう。実際、東南アジア、アフリカ、中南米等においては、域内協力や地域間協力に日本も関わる形でのネットワーク的協力も展開され、民間セクターの知見を巻き込む好事例も見られます。
日本は、かつてはキャッチアップを目指す途上国であり、その後はOECD-DACの中では数少ないアジアドナーとなったという意味で、開発を学ぶ側と伝える側の「二重の経験」を有しています(大野他 2025 )。OECD-DACから求められる規範に対応しつつ、開発協力の制度形成やノウハウ蓄積を進めてきた経験は、日本が新興開発パートナーに共有できる有用な比較優位であり、アセットとなり得るでしょう。また、日本が培ってきた開発理念やアプローチの中には、相互利益やオーナーシップ、内発的発展など、新興ドナーとも共有し得る点も多く見られます。そのような視点を活かすことで、多様な価値・規範をつなぐ役割を果たすことも考えられます。
本ナレッジフォーラムでは、こうした問題認識のもと、以下のような問い立てを起点に、今後の新興国との知識共創のあり方を議論します。
・新興開発パートナーと伝統ドナーが協力するうえで重視すべき点、また課題があるとすれば何か。
・従来の三角協力を、「共に学び、共に価値を生み出し、それが環流する仕組み」へと発展させるためには、何を変えていく必要があるのか。日本はそこにどう貢献し得るか。
・アジアの開発経験を踏まえて、国際社会に向けて発信し得る教訓・提言は何か。
今回は、日本にとって長年のパートナーであり、東南アジア域内外で新興開発パートナーとして存在感を示しているタイに加え、日本と同様に「二重の経験」を有し、自国の開発経験・知見の共有に積極的に取り組んでいる韓国からの学識者を迎え、日本の学識者・実務者も交えて議論を深めます。
16:00-16:10【10分】開会あいさつ・趣旨説明
・ 亀井 温子
JICA緒方貞子平和開発研究所 副所長
16:10-17:30【80分】ディスカッション
モデレーター:
・ 大野 泉 政策研究大学院大学(GRIPS)名誉教授
パネリスト:
・ シリポン・ワチャワルク タマサート大学 教授
・佐藤仁 東京大学東洋文化研究所 所長/教授
・ 韓国開発研究院 国際開発協力センター 金政昱 所長
・他登壇者調整中
17:30-18:00【30分】質疑応答
以下のリンクからお申し込みください。
※お申込みは2026年6月30日12:00(正午)で締め切らせていただきます。
※手話通訳、PC文字通訳、事前のテキストデータ提供等の対応をいたしますので、お名前、ご所属先をご記載の上、希望される対応を6月17日(水)までに下記メールアドレスにご連絡ください。
dritrp@jica.go.jp
JICA緒方貞子平和開発研究所(担当:田中・梶野)
メール:dritrp@jica.go.jp