実施中プロジェクト

カンボジアにおける金融包摂促進のための実証研究

金融包摂とは、経済活動のために、あるいは経済的に不安定な状況を軽減するために必要な金融サービスに持続的にアクセスができ、またそれを利用できる状況を指します。金融サービスへのアクセスによって消費/支出の平準化、資産形成、病気・事故等による金銭的な損失のリスクを軽減する効果が期待されます。しかしながら、世界では金融サービスを全く享受できないかインフォーマル金融サービスを利用せざるを得ない層がいまだ多く残されている状況です。

効率的かつ効果的な金融包摂を進めるには一貫した政策が必要です。しかし、途上国の金融包摂促進、その貧困削減への影響に関する研究の蓄積は進みつつありますが、まだ一国の金融セクター全体を俯瞰した研究は少なく、政策的なインプリケーションは限定的です。

本研究プロジェクトでは、カンボジアを主な対象として、規制と金融機関の貸出行動の分析、Fintechによる金融包摂促進の検証、女性の金融包摂促進とその貧困削減への影響の分析など、金融機関、家計(含む農家、女性)、企業の3つ視点から分析を行い、包括的な金融包摂促進にかかる政策インプリケーションを引き出すことを目指しています。

研究領域
経済成長と貧困削減
研究期間
2019年02月01日 から 2025年03月31日
主査
原田 徹也相場 大樹
JICA緒方研究所所属の研究者
奥田 英信 ソワンルン・サムレト
関連地域
  • #アジア

研究成果(出版物)