国際協力の現場では、様々な分野・課題に対して、技術移転や共創の取り組みを通じて、人々の行動変容を促してきています。しかしながら、世の中がより複雑化し、また情報の量が多く、伝達の速度が早くなってきている中で、期待する成果を得るためには、現地の人により分かりやすい形で伝えることや共感の持てる方法で伝えることが必要です。この問題意識から、”Artist in Project”は「共感」を呼ぶプロフェッショナルであるアーティストに注目し、彼らの持つ表現方法やメッセージの伝え方を学び、開発協力の現場に組み込むことで、よりわかりやすく、より興味がわきやすい、「より共感を得られるコンテンツ」作りを通じて、一層魅力的な開発の実現を目指しています。
活動のあしあと
アーティストとコラボしてどんなコトが起きているのか。プロジェクトの取り組み情報をお届けします。
- 健康診断推奨ソング「Vamo Chequeo」完成!
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ファッションが若者の農業離れを食い止める?!
日本人パリコレモデルが創るドミニカ共和国の新しい農業着(谷裕介さん) -
ドミニカ共和国で香りの産業を創る?!
日本人フレグランスデザイナーがドミニカ共和国の女性起業家・職業訓練校教員に向けた人材育成ワークショップに講師として参加(HARUNAさん) -
カリブの島国で盆踊りが観光資源に?!
日本舞踊家がドミニカ共和国で新しい盆踊りを制作!(孝藤右近さん) - 「建築と開発」宗本晋作さんによる健康診断促進に向けたデザイン動画の完成
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「ファッションと開発」 谷裕介さんのドミニカ共和国調査報告書(2024年11月)
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「香りと開発」 Harunaさんのドミニカ共和国調査報告書(2024年10月)
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“Desarrollo y Aromas” reporte de estudio en República Dominicana por experta Haruna (Oct, 2024)
- 「舞踊と開発」 孝藤右近さんのドミニカ共和国調査報告書(2024年9月)
サブプロジェクト
プロジェクトに賛同いただいた日本のArtistをJICAのプロジェクト等に派遣し、現地のArtistとも連携しながら、芸術性・エンターテイメント性のある新たな開発の手法について検討・検証し、新時代の開発の可能性を創造していきます。
Artistの「伝える力」を意識して、共感を浸透させることのできる個別事業(サブプロジェクト)を通して、①「より共感力の高いJICA事業の実現に向けた手法開発・実践」②「Artistと協働で取り組む新たな協力コンテンツの開発」を進めています。
AgriCoolTure (SDGs1、2、8、12 )
農業セクターでは、開発途上国においても若者が農家を継がず他セクターに従事することが多くなっているため後継者問題が発生しています。また就農しても利益を得ることができず、結果担い手不足となります。これに対しJICAは各種プロジェクトを通じて市場志向型の「儲かる農業」の実現に向けた各種事業を実施しており、収益性の課題にはアタック出来つつありますが、若い世代の担い手の確保、より少ない力で使える機具等の開発にはまだ改善の余地が豊富にあります。本新規事業では「農業をとにかくかっこよく」、「農業をより楽に」をコンセプトに農機具、ファッションなどをプロデュースし、且つその様子を楽曲コンテンツ、動画コンテンツ化し発信することで、「儲かるし魅力溢れる農業」の実現を目指しています。(各国で実施するフードバリューチェーン事業と連携)
関連ニュース
VamoChequeo検診に行こう~地域の健康づくりデザイン~(SDGs1、2、8、12 )
世界各国で生活習慣病が増加しています。生活習慣病にはさまざまな種類があり、その多くはほとんど自覚症状がないまま進行していくのが現状です。 特に糖尿病などは一度かかると生涯にわたり大きな医療費が必要になる病気のため、早期に疾病原因を把握するために検診に行くことが極めて重要です。しかし健康診断で異常を指摘されても、何も具合が悪くないからと放置してしまう人も多くいます。 疾病に関する十分な情報がない、検診を含めた医療サービス自体が不十分であることから、なかなか人々が検診にいくような文化を作れていない国が多いのが現状です。その状況の下、JICAは生活習慣病の予防能力向上に向けた人材育成事業を実施しています。医療機関が「病気を治す場所」という従来の機能のみに留まらず、地域の健康促進的な場所にする必要性が問われており、誰もが地域の一員としてともに生きていく事ができるような地域のデザインを推進する為に、アーティストと一緒に新しい健康づくりのアプローチを目指しています。
関連ニュース
BIWAKO Project (SDGs1、2、8、12 )
ニカラグアは多くの美しい火山と湖がある国であり、湖は重要な資源でもあります。ニカラグアの首都、マナグア市に面するマナグア湖(現地では、ソロトラン湖とも言われています)は、琵琶湖の2倍近い面積を有する巨大な湖であり、マナグア市の人口105万人(2019年世界銀行)の生活と密接な繋がりがあり、観光資源としても期待されています。しかしながら、首都に面して人々の生産活動や生活と密接に関係があることから、生活排水や農業/工業排水の流入で汚染された水は濁り、湖畔には大量のごみが打ち寄せられるなど、問題は山積みとなっています。
日本で湖沼の開発といえば滋賀県の琵琶湖ということで、JICAニカラグア事務所では「BIWAKOタスクフォース」を設置し、琵琶湖の経験を活かして、マナグア湖の持続的な活用のための保全に取り組んでいます。様々な取り組の一つとして、滋賀県で40年の実績を持つ「うみのこ」乗船学習を参考に、2021年より「ニカラグア版うみのこ(乗船型環境学習)」も実施しています。
※「BIWAKOタスクフォース」や「ニカラグア版うみのこ」については、こちらを参照。
“Artist in Project”とのコラボでは、マナグア湖の環境保全や共存に人々の興味、共感を獲得するために、人々に愛されるようなキャラクターを創造し、そのキャラクターの活躍を通じて、他のアートも活用しながら、マナグア湖の持続的な活用のための保全に取り組んでいきます。
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World Bon Bon (SDGs1、2、8、12 )
―世界平和を作るためにひとりひとりが出来ること―、を真面目に追求していたら、このプロジェクトが生まれました。JICAが行う開発途上国でのプロジェクト、貧困削減、インフラ開発、食料安全保障、気候変動対策。そこから生まれる共創関係をもとに、我々は豊かで平和な社会の実現に向けて日々励んでいます。一方で、人々が、みんなで一つの空間で、愉しい、面白い、嬉しいという瞬間を共有できた時、そこになんともいえない、まさに平和だなぁ、という気持ちになります。日本舞踊家とJICA職員とギタリストと日本を愛する各国音楽の伝承者が一緒になって、エスニック音楽バンド×盆踊り、という新しいコンテンツが出来ました。
これまで制作したコンテンツ
- Reggae Bon Bon(ジャマイカ)
- メイン
- 振付解説
- JJ Partnership (ジャマイカ)
- メイン
- 振付解説
- Mexico Bon Bon(メキシコ)
- Palo Bon Bon(ドミニカ共和国)
- メイン
- 振付解説
- NICA Bon Bon(ニカラグア)
- Irish Bon Bon
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カリブの島国で盆踊りが観光資源に?!
日本舞踊家がドミニカ共和国で新しい盆踊りを制作!(孝藤右近さん) - Cotui Bon Bon
- Cotui Bon Bon(振付け解説動画)
- Jumbo Bon Bon(ケニア盆踊り)振付解説動画
- いのちBon Bon(振付解説動画)
- Merengue Bon Bon
- Merengue Bon Bon(振付解説動画)
- Lao Bon Bon(ラオス盆踊り)振付解説動画
メンバー紹介(メンバーシップ)
本活動に賛同し、活動に参加するメンバーを以下に紹介します。本プロジェクトでは世界の平和や開発途上国の開発のための活動を行い、またそれらの経験を通じて得られた学びを日本社会へ還元します。個別の利益のためではなく、持続可能で調和のとれた開発が進むことを願い、活動してくださる皆さんです。
Artistメンバー
JICA内メンバー
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