ペルーJICA海外協力隊派遣40周年

ペルーJICA海外協力隊派遣40周年を記念して

2020年、JICAペルー事務所は青年海外協力隊派遣開始(1980年2月)から40周年を迎えました。それを祝し、当事務所では様々な記念式典の開催を予定しておりました。しかしながら、新型コロナウィルスの感染拡大により、全世界の隊員が一時帰国せざるを得ない状況となり、2020年内の式典の実施なども残念ながら困難な状況となりました。本来なら、ペルーで活動する隊員とともに、多くの関係者の皆様に直接感謝の気持ちを伝える絶好の機会ではありましたが、このような事態となり、本当に残念でなりません。

しかし、大切なことは、この40年間で530名以上の隊員たちがペルーの人々と築き上げてきた信頼が、ここで途切れることなく、両国の平和な未来に続いていくことです。物理的に集まる式典などは、現在はペルーでのコロナウィルスの感染状況を踏まえると実施できる状況にありませんが、本ページをはじめSNSなども活用して、ペルーでの隊員派遣の歴史や感謝の気持ちを発信していきたいと思っています。

この苦難を乗り越え、ペルーで隊員たちが活動する日が早く訪れ、ペルーの人たちと共に歩む未来を、皆様と一緒に描ければ幸いです。

2020年8月 JICAペルー事務所

ペルーJICA海外協力隊派遣40周年ロゴ決定

ペルーJICA海外協力隊派遣40周年記念ロゴを作成しましたので、ご紹介します。

ロゴの作成はイカ州博物館に学芸員として派遣されている岩間由芽さんが担当してくれました。彼女は、2018年度2次隊で派遣され、任期も残り7ヶ月というときに、ペルーで緊急事態宣言が出され、帰国を余儀なくされました。現在は、日本で待機中ですが、その時間をロゴの作成にあててくれました。

このロゴを作成するにあたっては、こんなエピソードがあります。岩間さんが、今回のロゴのモチーフとしたインカの石組みに出逢ったのは2019年9月。場所は、クスコにあるサクサイワマン遺跡。インカの石組みといえば、12角の石が観光名所としても有名ですが、実に多様な形の石が積み上げられており、クスコ市内にはその石垣がいたるところで見ることができます。岩間さんは、このインカ帝国時代の石工技術の高さに驚かされ、すっかり魅了されたそうです。このロゴには、剃刀の刃一枚通さないというこのインカの石組のように、ペルーと日本の信頼関係が強固に、また末永く続くようにという想いが込められています。

また、実はこの友好関係は、ペルーと日本に留まることなく世界へとつながるようにと、他の国も組み合わせられるように凸凹をつくっているのだそうです。周囲につながり広がっていく他の国々の国旗の石組みを想像するだけで、わくわくしますね。

岩間さん、ありがとうございました!

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ペルーJICA海外協力隊派遣40周年ロゴ

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サクサイワマン遺跡の石組み

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イカ州博物館で活動する岩間さん

ペルーJICA海外協力隊派遣40周年記念インタビュー

ペルーでは、1990年代の治安上の問題もあり、海外協力隊派遣が一時中断とされるという悲しい歴史があります。しかし、そのような道半ばで帰国せざるを得なかった時期も乗り越えてきたペルーだからこそ、これまでペルーで活躍した元隊員の方々の話は多くの人を勇気付ける機会になるのではないか、その想いでこの記念インタビューの実施を決めました。インタビューでは、ペルーの空港に降り立ったときの気持ち、活動の思い出やそれが現在どのように自身の人生に影響しているか、などについて聞きました。また、現役のペルー隊員たちやペルーの皆様に向けての応援メッセージもあります。

ペルーJICA海外協力隊派遣40周年記念動画「大好きなペルー」

40周年を記念して、本来ならペルー国内で実施するはずだった記念行事ができなくなってしまいました。そこで、隊員からペルーに向けたメッセージ動画を作成しました。突然、日本への帰国を余儀なくされたペルーで活動していた隊員たち、総勢35名が大好きなペルーを思い出しながら、ペルーに向けてエールを送ります。

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ペルーJICA海外協力隊活動報告