jica 独立行政法人 国際協力機構 jica 独立行政法人 国際協力機構

柱1:経済成長のための人材育成

「経済成長のための人材育成」では、外国への適正な労働者の送り出しを可能にする開発途上国政府の体制整備や産業人材の育成を通じて、各国の経済・社会の発展を支える基盤づくりに貢献します。育成された人材が日本で就労する場合は、技術を習得し知見を深め、将来的にはそれらを生かして自国の質の高い成長に寄与することが期待されます。
こうした取り組みは、結果として日本の労働力不足の解消、各産業が必要とする優秀な人材の適正な受入れ、日本企業と海外企業とのネットワークを構築することなどにつながり、日本の社会経済の発展にも寄与します。

JICAの取り組み事例

JICA海外協力隊の派遣を通じた、開発途上国における日本語教育への協力

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JICAは開発途上国からの要請に基づき、それに見合った技術・知識・経験を開発途上国のために活かしたいと望む方を募集し、選考・訓練を経て、JICA海外協力隊を派遣しています。180以上の職種があり、そのうちの1つが「日本語教育」です。
1965年の派遣開始から現在まで、3,300名以上の日本語教育隊員を派遣してきました。隊員は、日本語教育を通じ、親日人材・日本語人材や技能人材・産業人材の育成、中南米地域の日系社会とのつながりの強化に貢献しています。帰国後は、地域の日本語教育や外国につながりのある子どもの教育など、国内の多文化共生の実現に取り組む隊員もいます。

草の根技術協力事業における外国人材活用事例

農園たや(福井) x インドネシア
技能実習生の帰国後就農・起業支援を通じた人材還流促進プロジェクト

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インドネシア農業省は技能実習制度を通じた若手農家の育成に期待していますが、多くの技能実習生は実習で得た資金や経験を帰国後に活かすことができていません。また、農業省傘下のインドネシア農業訓練センターが技能実習生に提供する派遣前訓練は、日本語や基本的な農業技術の学習にとどまっており、将来的に地域の農業を担う人材の育成には不十分な内容となっています。
そこでインドネシアから技能実習生を受け入れている株式会社農園たや(福井県)は、「JICA草の根技術協力事業」を活用して実習生の送り出し・受入れ環境の改善や実習生の帰国後のキャリア形成支援に取り組んでいます(「技能実習生の帰国後就農・起業支援を通じた人材還流促進プロジェクト」)。
インドネシア農業訓練センターによる技能実習生への研修・フォローアッププログラムや指導能力が強化されることで、技能実習生が実習で得た経験や資金を活かして就農・起業し、地域農業・経済の発展を担う人材に成長することに寄与します。

草の根技術協力事業での外国人材受入・活躍支援枠について

2023年度募集より、「外国人材受入・活用支援枠」が設置されました。
開発途上国の住民の生活改善、生計向上の一環として、当該国からの労働者の適正な送出に向けた1)政策・制度の整備・運用、2)人材育成、3)組織的・人的ネットワーク構築・強化を重視する提案については、「外国人材受入・活躍支援枠」として、通常案件とは異なる視点で審査します。
詳細は草の根技術支援事業の募集要項にてご確認ください。

中小企業・SDGsビジネス支援事業における外国人材活用事例

海外進出と人材育成を両立 
-東北とインドネシア事業 インドネシア人材還流の取り組み-

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株式会社菅原工業(宮城県気仙沼市)は、2017年、JICA「中小企業海外展開支援事業」(当時:現名称「中小企業・SDGsビジネス支援事業」)「案件化調査」を活用し、再生アスファルトを使用した省エネ・省資源道路舗装技術のインドネシアでの事業展開のための現地調査をし、現地での活動基盤を強化しました。他方、提案技術の更なる普及・拡大のためには現地の舗装管理手法や法規制の整備が必要と分析した同社は、2023年からJICA中小企業・SDGsビジネス支援事業「普及・実証・ビジネス化事業」を活用し、インドネシアの実情に沿った循環型舗装技術や仕組みの導入提案、経済性の検証等を行う計画を進めています。

別途並行し、インドネシアから技能実習生を受け入れ、実習終了後も同社の現地法人で職長として採用される可能性、将来的に再び日本本社で働くことも視野に入れた、日本とインドネシアの人材還流による企業活動を実現する取り組みをしています。

関連する情報:国・分野別の調査報告書等