JICA緒方研究所

研究活動紹介

東アジアにおける人間の安全保障とエンパワメントの実践

人間の安全保障の概念は1994年にUNDP(国連開発計画)の『人間開発報告書』により紹介されて以降、2003年の人間の安全保障委員会最終報告書、そして2005年及び2012年の国連総会決議など、様々な議論を経て共通理解が形成されてきました。一方で、概念をどのように実践に移していくのかは、今も重要な課題となっています。

本研究プロジェクトでは、前身の研究プロジェクト「東アジアにおける人間の安全保障の実践」に引き続き、人間の安全保障の概念を、「上からの保護と下からのエンパワメントを組み合わせ、人々が欠乏と恐怖から逃れて尊厳を持って生きること」と整理します。この共通理解に基づく前身の研究では、「国家からの保護」の実情と課題の多くが明らかになりました。

そこで、本研究では、東南アジア地域と日本における、脆弱な人々のエンパワメントに焦点を当てます。具体的には、食糧、強制移住、経済、平和と公正、ICT、保健、環境、ジェンダー、高齢化社会などの多様な問題を取り上げ、社会の中でどのような人々が取り残され、どのように自らをエンパワーするのか、事例研究の手法を用いて分析します。地域レベルでのエンパワメントに重点を置き、人間の安全保障を推進させるために保護とエンパワメントの取り組みをどのように最適化できるか探求し、SDGsの理念である「誰一人取り残さない」社会に貢献することを目指します。

東南アジアの研究者と協働し、JICA緒方研究所のワーキングペーパーや書籍などで成果をまとめる予定です。


キーワード:人間の安全保障、エンパワメント、東南アジア

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