『SDGs and Local Communities: How to Create Human Security Indicators in Your Town !』

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JICA緒方貞子平和開発研究所(JICA緒方研究所)は、『SDGsと地域社会 あなたのまちで人間の安全保障指標をつくろう! 宮城モデルから全国へ 』(明石書店、2022年3月)の英訳書籍である『SDGs and Local Communities: How to Create Human Security Indicators in Your Town !』(高須幸雄・峯陽一 翻訳監修、JICA緒方研究所訳)を、2024年2月に発刊しました。

同書籍では、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)の目指す「誰も取り残されない社会」という理念と人間の安全保障の意義、尊厳の意味を取り上げ、指標作成にあたっての考え方について宮城県を事例として説明しています。宮城県が直面している課題を取り上げ、「誰も取り残されない地域社会」に向けた提言や、人間の安全保障指標の作成・活用法の紹介、また被災者、自然災害における強靭性、復興と住民参加などについての具体的な取り組み事例も紹介しています。

本書籍の姉妹本に当たる日本語版『全国データSDGsと日本 誰も取り残されないための人間の安全保障指標 』(2019年11月に明石書店より出版)と英語版『SDGs and Japan: Human Security Indicators for Leaving No One Behind 』(2020年11月にJICA緒方研究所より出版)では、先進国である日本における人間の安全保障にかかる課題を改めて意識する必要があるという認識のもと、全国レベル、つまり日本国内の都道府県別の課題を可視化する「人間の安全保障指標」を作成しました。しかし、人々の課題をより明確にするためには、全国レベルの指標に加えて住民の生活に密着した市町村レベルの指標を作成し、優先課題や問題点を可視化して、住民参加のまちづくりに役立てていくことも重要です。

書籍『SDGsと地域社会』の英語化を通じて、人間の尊厳を中軸に置いた人間の安全保障の要素を指標化した試みを国際的に発信することに加え、地方の文脈においてSDGsをどのように実践(ローカライズ)するのか、という国際的な議論に、宮城県における住民主体のローカル指標の作成事例の共有を通じて貢献します。これにより、日本およびJICAが世界的な人間の安全保障の推進により一層貢献することが期待されます。本書籍の日本語原稿の編集・執筆は、JICA緒方研究所の峯研究所長が分担し、英訳書籍の発刊には折田朋美 上席研究員、武藤亜子 専任研究員、槌谷恒孝 リサーチ・オフィサー、山本・ジェニー・芙蓉、杉谷幸太、落合優衣の各非常勤助手が携わっています。

本書籍は、以下からPDFでダウンロードできます。

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著者
高須 幸雄、 峯 陽一、 JICA緒方貞子平和開発研究所
発行年月
2024年2月
言語
英語
ページ
287ページ
研究領域
平和構築と人道支援
ISBN
978-4-86357-104-4