関西から飛び立ち、途上国で頑張る!派遣中の協力隊を紹介します-Part15-【兵庫県】

山﨑悠介さんは2019年12月にドミニカ共和国へ赴任され、コミュニティ開発の隊員として、ラジオ局で活動されていましたが、2020年3月に新型コロナウイルス感染症の感染拡大により一時帰国されました。待機期間中は国内でも積極的に活動され、JICA関西にも2回訪問していただきました。2021年3月にドミニカ共和国へ再派遣され、2021年12月まで活動予定です。

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山﨑さん:写真左

氏名:山﨑 悠介
出身地:兵庫県
隊次:2019年2次隊
職種:コミュニティ開発
野球をきっかけにドミニカ共和国に興味を持ち、現地を自分の目でみてみたくて応募しました。

こんにちは、2019年度2次隊の山﨑悠介と申します。残暑も過ぎいよいよ秋本番の日本ですが、読者の皆様いかがお過ごしでしょうか?豆ご飯、柿、栗、そして誰よりも地酒の冷やおろしを楽しみにしている筆者は、深い望郷の想いに包まれております。

さて今回は、ドミニカ共和国の「ありがとう」についてお話しさせて頂きます。スペイン語ではありがとうは「gracias(グラシアス)」と表現します。日々生活をしておりますと、様々な場面に於いてグラシアスを言うであろう、或いは言う事が出来る場面に遭遇します。スーパーでの会計の後、食堂や商店での買い物の後、誰かに助けて貰った後等、お礼を言う場面は日本であっても他の外国であっても非常に多いとは思いますが、場面の数に対してグラシアスを言う機会が比較的少ない印象を受けます。ドミニカ共和国へ来た当初、グラシアスをあまり言わないこの空気に違和感を覚え、「なんでありがとう、を言わへんねやろ?」と戸惑っておりましたが、こちらに居住して肌で感じていく中で、「何か自分に良い事があれば先ず神に感謝する、その時にグラシアスを言うのではないか?」という推論に至りました。カトリック信仰国では感謝の対象が神になる訳ですね。普段使う物、草木、石、水その他全てのものに魂が宿る"八百万の神"の神道文化日本との大きな違いかもしれません。
神の存在が価値観の根幹にあるキリスト教と、神道的価値観に根ざした「身近な人や物に感謝の言葉を述べる」という価値観の日本との差を、ありがとうを"言うべき"場面一つに於いても、大いに考えさせられました。相手が神であっても、周りの自然であっても、人であっても、ありがとう(グラシアス)の気持ちは常に忘れずに生きていきたいと思います。

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ロマ・デ・カブレラ市にあるカトリックの教会。

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祝日「聖母の日」に行われたミサの様子。未明から多くの蝋燭に火が灯されます。

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